製造業の作業日報の目的とは?導入時の注意点やおすすめツールも紹介!

社員一人ひとりの業務を管理するため、日々の作業日報を導入している企業は多くあります。

特に製造業では、日々の業務の振り返りや進捗管理に加え、現場でのヒヤリハット(思いがけない出来事や事故寸前のミス)といった情報共有の活性化につながります。しかし、作業日報はポイントを押さえて導入しなければ、社員の負担が増えるだけで終わってしまうでしょう。

この記事では、作業日報を導入する目的や注意点、おすすめツールなどについて紹介します。

製造業の作業日報の目的

製造業における作業日報には、いくつかのメリットがあります。しかし、作業日報の目的をよく知らないまま行っても、十分な効果は得られません。まずは、製造業における作業日報の目的を紹介します。

作業日報とは

作業日報とは、従業員がその日に実施した業務内容を、上司に報告するための文書のことです。

作業日報に記載する内容は、建設業や飲食店といった業種によって異なりますが、製造業では大きく以下のような項目を記載します。

・生産に費やした時間
・生産実績
・作業内容
・発生した問題点など

作業日報を導入することで、業務の効率化や労働環境の改善が期待できます。

業務の振り返り

製造業における作業日報の目的の一つは、業務の振り返りです。

従業員が業務終了後に作業日報を書くことで、成功した点や失敗した点を整理でき、今後の改善や成長につなげられるでしょう。また、上司は部下の作業日報を確認して、作業の進行に無駄や問題点がなかったかを把握できます。

進捗の管理

作業日報は、進捗の管理にも役立ちます。

従業員が作業日報を記載することで、各作業が完了しているのか未完了なのかが分かり、優先すべき業務が明確になるでしょう。また、上司が部下の業務の進捗状況を把握できると、特定の従業員に作業の負担が偏る事態を防げます。

このように作業日報は、進捗の管理により全体の生産性の向上が期待できるのです。

情報共有の活性化

作業日報は、情報共有の活性化に効果的です。

業務中に発生したヒヤリハットや成功事例を作業日報を通して共有することで、チーム全体としてミスや事故の防止や生産性の向上につなげられるでしょう。また、従業員が書いた作業日報の内容に対して、上司がフィードバックを記載することで、業務の改善や生産性の向上なども期待できます。

特に従業員の多い製造業では、メンバーや上司との対面によるコミュニケーションが難しいケースもあるため、作業日報による情報共有は大きなメリットといえます。

作業日報が無駄に感じる理由


多くの企業が目的を持って作業日報を導入していますが、中には「作業日報は無駄」と感じる従業員もいるでしょう。そのような従業員が多いと、作業日報がただの作業になり十分な効果は得られません。

ここでは、従業員が作業日報を無駄に感じる4つの理由を解説します。

目的を理解していない

なぜ作業日報を書くのか、目的を理解していない従業員は無駄に感じるでしょう。

作業日報を有効活用するには、業務の振り返りによる改善や情報共有によるミスの防止や生産性の向上といった目的を、従業員に周知する必要があります。作業日報の目的が周知されれば、従業員は自発的に活用するようになります

作業日報を活用できていない

従業員の中には、せっかく作業日報の目的を理解し実践しようとしても、会社が作業日報を活用できていない場合があります。

例えば、作業日報の管理が紙ベースだと、膨大な量となり管理は難しいでしょう。また、作業日報をドキュメントファイルで管理している場合でも、ファイルの保存場所が見つからなかったり上司からのフィードバックが無かったりして、従業員は無駄と感じてしまいます。

そのため、作業日報はすぐに活用できるよう環境を整える必要があるのです。

記載するだけの「作業」になっている

日々の業務内容が同じようなものだと、「作業日報に同じようなことしか書けない」「昨日と同じ内容なら書く必要はないのでは」と感じる従業員もいるでしょう。

また、一日の中で複数の業務を行っている従業員でも、数分単位で多くの業務を行っている場合は、業務終了後に正確な報告をするのが面倒と感じるかもしれません。このようなケースでは、作業日報が記載するだけの作業になりやすくなる恐れがあります。

仮に毎日の業務が似たような作業であったり、複数の業務があったりしたとしても、作業日報の目的を理解し有効活用しようとする意識が大切です。

活かせる情報だと思っていない

従業員の中には、作業日報に対して個人の記録というイメージを持ち、生かせる情報だと思っていない方もいます。

そのような従業員は、作業日報の内容を情報として活用する意識がないため、無駄と感じるでしょう。しかし、作業日報には従業員一人ひとりの経験やノウハウが集積されており、いわば「会社の財産」なのです。

そのため、作業日報を通して情報を活用しなければ、宝の持ち腐れとなってしまいます。

作業日報の書き方のコツ


作業日報の重要性は理解しているけど、書くのが苦手と感じる方も少なくないでしょう。しかし、ポイントを押さえれば優れた作業日報を書くことが可能です。ここでは、作業日報の書き方のコツを4つ紹介します。

当日中に書く

作業日報の記載は、忙しいとついつい先延ばしにしてしまうでしょう。しかし、作業日報の記載を先延ばしにすると、正確な情報が書けなくなるばかりか、その日を振り返り翌日の業務に生かせません。

そのため作業日報は、当日中に書く必要があります。その際、業務終了後にまとめて書くのが大変な場合は、一日の中で定期的に作業内容や特記事項などをメモしておくと、効率的に作業日報を書き上げられます。

目的を明確にして書く

作業日報は、目的(業務の振り返り・進捗の管理・情報共有の活性化)を明確にした上で書くことが大切です。

作業日報の目的が明確であれば、おのずと記載すべき内容が分かるようになり、より評価される日報を書けます。また、目的を理解しないまま作業日報を書こうとすると、書くこと自体がストレスになり継続しにくくなります。

より役立つ作業日報を継続的に書くためにも、目的を明確にしたうえで書くようにしましょう。

必要な情報だけ書く

作業日報を書く際は、誰が見ても読みやすいように必要な情報だけ書くことも大切です。その際、以下の項目を意識して書くと良いでしょう。

・When(いつ)
・Where(どこで)
・Who(誰が)
・What(何を)
・Why(なぜ)
・How(どのように)

以上の5W1Hを意識して書けると、誰が読んでも分かりやすい作業日報を書き上げられます。

見せる相手を意識して書く

作業日報は、自分だけではなく見せる相手を意識して書くようにします。作業日報は、自分自身だけでなく、上司を始めとした関係者も確認するためです。作業日報を書く際は、以下の点に注意しましょう。

・簡潔で分かりやすい文章になっているか
・誤字脱字はないか
・書き忘れている業務報告はないか

作業日報に誤った情報が記載されていると、上司や関係者が誤った対応をすることになる恐れがあります。そのため、チーム全体に迷惑をかけないためにも、作業日報を提出する際は誤りがないか十分に気を付けなければなりません。

手書きの作業日報の課題


デジタル化やペーパーレス化に取り組む企業が増えている中で、作業日報を手書きで運用している企業は少なくありません。しかし、手書きの作業日報は、いくつかの課題があるため効果的とはいえないでしょう。ここでは、手書きの作業日報の課題を見ていきます。

管理が大変

一つ目の課題は、管理が大変である点です。

手書きの作業日報の場合、生産に費やした時間や生産実績などを集計や統計をする際、エクセルなどの表計算ソフトに入力し直してデータ化する必要があるため、手間と時間がかかります。また、紙による管理の場合、従業員や部署により報告内容にバラツキが生じやすいため、再報告の指示などが必要になる場合があります。

さらに、紙による作業日報は保管するスペースが必要です。

スムーズな情報共有ができない


手書きの作業日報は、上司をはじめとした関係者が確認するまで時間がかかるため、スムーズな情報共有ができません。

情報共有が遅いと課題点が放置されたままになり、大きな問題につながる恐れがあります。また、製造業の中でも営業担当者など社外で仕事をする場合、作業日報を書くために会社に戻る必要があるでしょう。時間がたってからの作業日報の作成となってしまうため、担当者の負担となるばかりか正確な報告ができなくなる場合があるのです。

履歴の検索ができない

製造業では、以前に起きたトラブルを確認するために、過去の作業日報を検索することがあるでしょう。その際、紙の作業日報では履歴の検索ができないため、関係者に話を聞くなど時間や労力がかかってしまいます

また、関係者に話を聞いたとしても時間がたっているため、「いつ・どこで・何が発生したか」など正確な情報を把握できません。このような事態が起こると、適切な再発防止策を立てられず、重大な問題につながる恐れがあります。

作業日報にアプリ・ツールを導入するメリット


製造業における作業日報は、生産性の向上や情報共有によるトラブルの防止といった役割を果たします。

しかし、中には作業日報を手書きで運用していて、十分な効果を得られていない企業もあるでしょう。そのような場合は、作業日報に日報ツールやアプリを導入することをおすすめします。日報ツールであれば日報をクラウド上やスマートフォンで管理できるため、操作が簡単です

ここでは、作業日報にツールを導入するメリットを解説します。

リアルタイムで共有できる

作業日報として日報ツールを導入すれば、情報をリアルタイムで共有できます。

スマートフォンやタブレットからの入力が可能で、入力された情報はクラウド上に保存されるため、関係者は即時情報を確認できるのです。一方、手書きの作業日報では提出する担当者が不在の場合、情報が共有されません。

日報ツールを導入すれば、作業日報を「いつ・誰でも」確認できるようになります

抜け漏れが防止できる

抜け漏れが防止できる点もメリットの一つです。

手書きの作業日報の場合、担当者や部署によってフォーマットが異なるため、報告内容にバラツキが生じることがあります。しかし、日報ツールであればフォーマットが統一されているため、報告の抜けや漏れを防げるでしょう。

また、日報ツールによっては選択形式などの入力形式により、入力作業を簡略化することも可能です。

情報共有が活発になる

手書きの作業日報の場合文字のみになるため、内容によってはうまく伝わらないこともあります。周りに伝わっていないと認識にズレが生じ、重要な内容を見落としてしまうでしょう。

一方、日報ツールでは作業日報に写真を添付できるのが特徴です。写真で情報を補足すれば、文字だけでは伝わりづらい詳細な状況をタイムリーに共有でき、適切な対応が可能になります。

また、日報ツールによってはコメント機能等が実装されており、上司や関係者とのコミュニケーションが活性化されるでしょう。

コスト削減につながる

作業日報を手書きで運用すると、「印刷する紙やインク代」「集計するための人件費」「日報を保管するスペース」などのコストが発生します。しかし、日報ツールであれば紙やペンなどは不要で、データもクラウド上で保管できるため、スペースが必要ありません。また、集計も日報ツール上で行えるため、人件費も不要です。

日報ツールの導入によって、大幅なコスト削減が期待できるでしょう。

作業日報ツール・アプリを導入する注意点


現在では、多くの作業日報ツールがリリースされています。しかし、業種や企業によって最適なサービスは異なるため、自社に合ったサービスを選ぶことが大切です。ここでは、製造業が作業日報ツールを導入する際の注意点について解説します。

セキュリティ

製造業の作業日報には、生産性やトラブルに関する内容など、重要な情報が記載されていることがあります。そのため、情報漏えいを防ぐためにセキュリティ面がしっかりした日報ツールを選ぶようにしましょう。例えば、以下のような機能があると安心です。

・デバイス制限機能(アクセスできるスマホなどのデバイスを制限する機能)
・アクセス制限機能(権限のあるユーザーのみ利用できるようにする機能)
・情報共有をしたいメンバーだけに公開できる機能

使いやすさ

製造業の中には、ITに対して苦手意識を持っている従業員もいるでしょう。

せっかく多機能なツールでも、従業員が使いこなせなければ意味がありません。日報ツールの使い勝手が悪ければ、業務効率が低下するばかりか従業員のストレスにつながります。

そのため、業務日報ツールを選ぶ際は、使いやすさも重視することをおすすめします。例えば、視覚的・直感的に操作可能なツールであれば、誰でも簡単に利用できます。

機能やサービス


日報ツールを選ぶ際は、「日報提出の負担を少なくしたい」「案件ごとの稼働量を可視化したい」など、自社が必要とする機能やサービスが実装されているか確認しましょう。複数の日報ツールで悩んだら、トライアル利用を検討してみるのも一つです。

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製造業の現場で作業日報を導入するなら、「日報くん」をおすすめします。

日報くんとは、BPS株式会社が手掛ける、パソコンやスマートフォンで利用できるマルチデバイス対応の「クラウド型日報提出・可動集計システム」のことです。インターネット環境であればどこでも使用でき、「文字のやりとり」と「数字の集計」で完結可能であるため、日報の負担を減らせます。

また、自動で案件ごとの稼働を計算してくれるため、手間をかけることなく案件別の稼働量を可視化できます。従業員数が多く生産性を重要視する製造業にとって、大きなメリットといえるでしょう。

まとめ

製造業における作業日報は、生産性の向上や情報共有によるミスの再発防止などに役立つツールです。作業日報を有効活用するには、いくつかのコツを押さえて書く必要があります。また、手書きの作業日報の場合、管理が大変などのデメリットがあるため、作業日報ツールを導入すると効果的です。

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