製造業の日報は書いてもらえない?導入時の注意点やおすすめツールも紹介!

日報の基本知識

社員一人ひとりの業務を管理するため、日々の作業日報を導入している企業は多くあります。

特に製造業では、日々の業務の振り返りや進捗管理に加え、現場でのヒヤリハット(思いがけない出来事や事故寸前のミス)といった情報共有の活性化につながります。

しかし、作業日報はポイントを押さえて導入しなければ社員の負担が増え、結果的に「書いてもらえない」という状況に陥りがちです。

この記事では、作業日報を導入する目的や注意点、おすすめツールなどについて紹介します。

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作業日報とは

作業日報とは、従業員がその日に実施した業務内容を、上司に報告するための文書のことです。

作業日報に記載する内容は、製造業では大きく以下のような項目を記載します。

・生産に費やした時間
・生産実績
・作業内容
・発生した問題点など

作業日報を導入することで、業務の効率化や労働環境の改善が期待できます。

作業日報の記入方法

作業日報の記入方法は主に以下の3種類があります。

  • 日報紙
  • Excel
  • 日報システム

①日報紙への記入

工場や現場で日報紙をバインダーに挟んで持ち歩いたり、事務所に帰って記入したりします。

誰でもすぐに書くことができ、IT機器の操作を覚える必要がありません。また、罫線を無視して図を書いたり、矢印で補足したりと、直感的に記録できます。

ただ、集計の際は事務員がシステムに手入力する必要があり、手間がかかる上に入力ミスによる情報漏洩やデータ紛失のリスクが高いです。また、過去のデータを振り返る際に大量の紙ファイルから探す必要があります。

②Excelに記入して共有

パソコンやタブレットでExcelファイルに入力し、サーバーやメールで共有する方法です。

自社に合わせて項目を自由に変更・修正できるカスタマイズ性の高さが魅力です。多くの企業ですでにOfficeソフトを導入しているため、追加費用がかかりません。

ただ、小さな画面でのセル入力はストレスが大きく、現場でのスマホ入力などはミスを招きやすいです。また「最新版がどれかわからない」「同時編集できない」「ファイルが破損した」といったトラブルが起きがちです。

③日報システム(アプリ・クラウドツール)

スマホやタブレットの日報専用ツールを使って入力し、クラウド上でデータを一元管理する方法です。

選択肢(プルダウン)や音声入力などを活用し、入力の手間を最小限に抑えているものが多いです。現場で送信ボタンを押した瞬間に、事務所や経営陣が進捗をリアルタイムで把握できます。過去のデータから自動でグラフ化されたり、過去の類似案件をキーワード検索したりと、データを経営判断に活かしやすいのも特徴です。

ただ、月額利用料などの費用がかかるほか、デジタル機器に不慣れな従業員がいる場合の導入教育やフォローが必要になります。

製造業の作業日報の目的

製造業における作業日報には、たくさんのメリットがあります。しかし、作業日報の目的をよく知らないまま行っても、十分な効果は得られません。

まずは、製造業における作業日報の目的を周知させる必要があります。

従業員自身の業務の振り返り

製造業における作業日報の目的の一つは、業務の振り返りです。

従業員が業務終了後に作業日報を書くことで、成功した点や失敗した点を整理でき、今後の改善や成長につなげられるでしょう。また、上司は部下の作業日報を確認して、作業の進行に無駄や問題点がなかったかを把握できます。

業務進捗の管理

作業日報は、進捗の管理にも役立ちます。

従業員が作業日報を記載することで、各作業が完了しているのか未完了なのかが分かり、優先すべき業務が明確になるでしょう。また、上司が部下の業務の進捗状況を把握できると、特定の従業員に作業の負担が偏る事態を防げます。

このように作業日報は、進捗の管理により全体の生産性の向上が期待できるのです。

情報共有の活性化

作業日報は、情報共有の活性化に効果的です。

業務中に発生したヒヤリハットや成功事例を作業日報を通して共有することで、チーム全体としてミスや事故の防止や生産性の向上につなげられるでしょう。また、従業員が書いた作業日報の内容に対して、上司がフィードバックを記載することで、業務の改善や生産性の向上なども期待できます。

特に従業員の多い製造業では、メンバーや上司との対面によるコミュニケーションが難しいケースもあるため、作業日報による情報共有は大きなメリットといえます。

生産スケジュールの予実管理

その日の生産数が計画通りかを確認し、進捗の遅れを早期に発見する目的もあります。

目標未達の場合に、即座に残業対応や人員配置の見直しといった対策を打つ判断材料になるでしょう。また、 日々の実績を蓄積することで、より精度の高い無理のない生産計画を立てることにも役立ちます。

品質の維持と不具合の追跡

不良品が発生した際、「いつ・誰が・どの機械で」作ったかを記録し、原因(人、機械、材料、方法)を特定する際に、日報の記録があると効率的です。

不具合の傾向を分析することで、再発防止策を講じ、歩留まり(良品率)を向上させます。 また、万が一のクレーム時には製造履歴(トレーサビリティ)を遡り、問題の範囲を特定する証拠とします。

設備稼働率の向上

作業日報は、機械の故障や一時的な停止(チョコ停)を記録し、設備の稼働状況を監視するのにも役立ちます。

頻繁に停止する予兆を日報から掴むことで、大きな故障が起きる前に部品交換などのメンテナンスを行うことが可能です。 設備のダウンタイム(停止時間)を極限まで減らし、工場の生産能力を最大化するためにも、作業日報は活用できるのです。

作業日報が無駄に感じる理由


多くの企業が目的を持って作業日報を導入していますが、中には「作業日報は無駄」と感じる従業員もいるでしょう。そのような従業員が多いと、作業日報がただの作業になり十分な効果は得られません。

ここでは、従業員が作業日報を無駄に感じる4つの理由を解説します。

目的を理解していない

なぜ作業日報を書くのか、という目的を理解していない従業員は無駄に感じるでしょう。

先ほど開設したような作業日報の目的が周知されれば、従業員は自発的に活用するようになります。

記載するだけの「作業」になっている

日々の業務内容が同じようなものだと、「作業日報に同じようなことしか書けない」「昨日と同じ内容なら書く必要はないのでは」と感じる従業員もいるでしょう。

また、一日の中で複数の業務を行っている従業員でも、数分単位で多くの業務を行っている場合は、業務終了後に正確な報告をするのが面倒と感じるかもしれません。

日報ツールを使えば「過去の日報のコピー」機能などがあり、同じフォーマット・同じ内容で記入することもでき、めんどくささも軽減できるでしょう。

活かせる情報だと思っていない

従業員の中には、作業日報に対して個人の記録というイメージを持ち、チームや組織単位で活かせる情報だと思っていない方もいます。

そのような従業員は、作業日報の内容を情報として活用する意識がないため、無駄と感じるでしょう。しかし、作業日報には従業員一人ひとりの経験やノウハウが集積されており、いわば「会社の財産」なのです。

「日報で報告された箇所が修正されました」と周知するなど、作業日報が活用されていることを従業員が知る機会があると、意欲も変わります。

フィードバックがなく意味を感じられない

毎日提出しても上司からの反応やコメントがないと、「誰も読んでいないのではないか」という徒労感が生まれます。

書く意義が感じられない状態では、モチベーションを維持するのは困難です。内容について褒めたり、コメント機能を利用して「きちんと読んでいますよ」ということを伝えましょう。

入力環境が悪い

事務所に戻らなきゃいけない、Excelの動作が重い、手書きが面倒など、物理的な書きにくさが大きなストレスになり、不満が募りやすくなります。

「日報」自体にヘイトが貯まる前に、記入のしやすさや記入環境を整えることから始めましょう。

作業日報の書き方のコツ


作業日報の重要性は理解しているけど、書くのが苦手と感じる方も少なくないでしょう。しかし、ポイントを押さえれば優れた作業日報を書くことが可能です。ここでは、作業日報の書き方のコツを4つ紹介します。

当日中に書く

作業日報の記載は、忙しいとついつい先延ばしにしてしまうでしょう。しかし、作業日報の記載を先延ばしにすると、正確な情報が書けなくなるばかりか、その日を振り返り翌日の業務に生かせません。

そのため作業日報は、当日中に書く必要があります。その際、業務終了後にまとめて書くのが大変な場合は、一日の中で定期的に作業内容や特記事項などをメモしておくと、効率的に作業日報を書き上げられます。

目的を明確にして書く

作業日報は、目的(業務の振り返り・進捗の管理・情報共有の活性化)を明確にした上で書くことが大切です。

作業日報の目的が明確であれば、おのずと記載すべき内容が分かるようになり、より評価される日報を書けます。また、目的を理解しないまま作業日報を書こうとすると、書くこと自体がストレスになり継続しにくくなります。

より役立つ作業日報を継続的に書くためにも、目的を明確にしたうえで書くようにしましょう。

必要な情報だけ書く

作業日報を書く際は、誰が見ても読みやすいように必要な情報だけ書くことも大切です。その際、以下の項目を意識して書くと良いでしょう。

・When(いつ)
・Where(どこで)
・Who(誰が)
・What(何を)
・Why(なぜ)
・How(どのように)

以上の5W1Hを意識して書けると、誰が読んでも分かりやすい作業日報を書き上げられます。

見せる相手を意識して書く

作業日報は、自分だけではなく見せる相手を意識して書くようにします。作業日報は、自分自身だけでなく、上司を始めとした関係者も確認するためです。作業日報を書く際は、以下の点に注意しましょう。

・簡潔で分かりやすい文章になっているか
・誤字脱字はないか
・書き忘れている業務報告はないか

作業日報に誤った情報が記載されていると、上司や関係者が誤った対応をすることになる恐れがあります。そのため、チーム全体に迷惑をかけないためにも、作業日報を提出する際は誤りがないか十分に気を付けなければなりません。

手書きの作業日報の課題


デジタル化やペーパーレス化に取り組む企業が増えている中で、作業日報を手書きで運用している企業は少なくありません。しかし、手書きの作業日報は、いくつかの課題があるため効果的とはいえないでしょう。ここでは、手書きの作業日報の課題を見ていきます。

管理が大変

一つ目の課題は、管理が大変である点です。

紙による管理の場合、従業員や部署により報告内容にバラツキが生じやすいため、再報告の指示などが必要になる場合があります。

さらに、紙による作業日報は保管するスペースが必要です。

スムーズな情報共有ができない


手書きの作業日報は、上司をはじめとした関係者が確認するまで時間がかかるため、スムーズな情報共有ができません。

情報共有が遅いと課題点が放置されたままになり、大きな問題につながる恐れがあります。また、作業日報を書くために会社に戻る必要がある場合、時間がたってからの作業日報の作成となってしまうため、担当者の負担となるばかりか正確な報告ができなくなる場合があるのです。

履歴の検索ができない

製造業では、以前に起きたトラブルを確認するために、過去の作業日報を検索することがあるでしょう。その際、紙の作業日報では履歴の検索ができないため、関係者に話を聞くなど時間や労力がかかってしまいます。

また、関係者に話を聞いたとしても時間がたっているため、「いつ・どこで・何が発生したか」など正確な情報を把握できません。このような事態が起こると、適切な再発防止策を立てられず、重大な問題につながる恐れがあります。

集計の手間とミスに繋がる

手書きの作業日報の場合、生産に費やした時間や生産実績などを集計や統計をする際、エクセルなどの表計算ソフトに入力し直してデータ化する必要があるため、手間と時間がかかります

集計ミスや情報漏洩にもつながり、紙での日報管理は非常にリスクが高いです。

作業日報にアプリ・ツールを導入するメリット


製造業における作業日報は、生産性の向上や情報共有によるトラブルの防止といった役割を果たします。

しかし、中には作業日報を手書きで運用していて、十分な効果を得られていない企業もあるでしょう。そのような場合は、作業日報に日報ツールやアプリを導入することをおすすめします。日報ツールであれば日報をクラウド上やスマートフォンで管理できるため、操作が簡単です

ここでは、作業日報にツールを導入するメリットを解説します。

日報記入がラクになる

日報ツールは、日報の記入がラクになる機能が詰まっています。以下は業界最安クラスの日報ツール、「ビヨンド日報くん」の機能の一例です。

  • プルダウン選択式
  • 過去の日報のコピー
  • 下書きの一時保存

リアルタイムで共有できる

作業日報として日報ツールを導入すれば、情報をリアルタイムで共有できます。

スマートフォンやタブレットからの入力が可能で、入力された情報はクラウド上に保存されるため、関係者は即時情報を確認できるのです。一方、手書きの作業日報では提出する担当者が不在の場合、情報が共有されません。

日報ツールを導入すれば、作業日報を「いつ・誰でも」確認できるようになります

抜け漏れが防止できる

抜け漏れが防止できる点もメリットの一つです。

手書きの作業日報の場合、担当者や部署によってフォーマットが異なるため、報告内容にバラツキが生じることがあります。しかし、日報ツールであればフォーマットが統一されているため、報告の抜けや漏れを防げるでしょう。

また、日報ツールによっては選択形式などの入力形式により、入力作業を簡略化することも可能です。

コスト削減につながる

作業日報を手書きで運用すると、「印刷する紙やインク代」「集計するための人件費」「日報を保管する棚の購入やスペースの確保」などのコストが発生します。

しかし、日報ツールであれば紙やペンなどは不要で、データもクラウド上で保管できるため、スペースが必要ありません。また、集計も日報ツール上で行えるため、人件費も不要です。

日報ツールの導入によって、大幅なコスト削減が期待できるでしょう。

作業日報ツール・アプリを導入する注意点


現在では、多くの作業日報ツールがリリースされています。しかし、業種や企業によって最適なサービスは異なるため、自社に合ったサービスを選ぶことが大切です。ここでは、製造業が作業日報ツールを導入する際の注意点について解説します。

セキュリティ

製造業の作業日報には、生産性やトラブルに関する内容など、重要な情報が記載されていることがあります。そのため、情報漏えいを防ぐためにセキュリティ面がしっかりした日報ツールを選ぶようにしましょう。例えば、以下のような機能があると安心です。

・デバイス制限機能(アクセスできるスマホなどのデバイスを制限する機能)
・アクセス制限機能(権限のあるユーザーのみ利用できるようにする機能)
・情報共有をしたいメンバーだけに公開できる機能

使いやすさ

製造業の中には、ITに対して苦手意識を持っている従業員もいるでしょう。

せっかく多機能なツールでも、従業員が使いこなせなければ意味がありません。日報ツールの使い勝手が悪ければ、業務効率が低下するばかりか従業員のストレスにつながります。

そのため、業務日報ツールを選ぶ際は、使いやすさも重視することをおすすめします。例えば、視覚的・直感的に操作可能なツールであれば、誰でも簡単に利用できます。

機能やサービス


日報ツールを選ぶ際は、「日報提出の負担を少なくしたい」「案件ごとの稼働量を可視化したい」など、自社が必要とする機能やサービスが実装されているか確認しましょう。複数の日報ツールで悩んだら、トライアル利用を検討してみるのも一つです。

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日報くんとは、BPS株式会社が手掛ける、パソコンやスマートフォンで利用できるマルチデバイス対応の「クラウド型日報提出・可動集計システム」のことです。インターネット環境であればどこでも使用でき、「文字のやりとり」と「数字の集計」で完結可能であるため、日報の負担を減らせます。

また、自動で案件ごとの稼働を計算してくれるため、手間をかけることなく案件別の稼働量を可視化できます。従業員数が多く生産性を重要視する製造業にとって、大きなメリットといえるでしょう。

まとめ

製造業における作業日報は、生産性の向上や情報共有によるミスの再発防止などに役立つツールです。作業日報を有効活用するには、いくつかのコツを押さえて書く必要があります。また、手書きの作業日報の場合、管理が大変などのデメリットがあるため、作業日報ツールを導入すると効果的です。

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監修
yama13

yama13
慶應義塾大学卒。2020年より中小企業の経理業務に従事。現在は経理と並行してマーケティング領域も担当し、数字に基づく経営状況の分析を得意とする。実務視点と戦略的な思考を活かし、現場に即した改善提案を行っている。