業務効率を上げる日報の書き方とは?必要項目や作成時のポイントを紹介

業界や業種を問わず、日報は多くの企業で取り入れられています。

日報は従業員の業務内容や成果、課題点などあらゆる情報が把握できることから、一種の報告書類として扱われています。また、業務改善につながるヒントとなり得るため、重要視する企業も少なくありません。

しかし、日報を業務で活かすためには正確に作成する必要があり、単なる感想文では成長や改善につながりません。日報を正確に作成するためには、目的や作成時のポイントを把握しておくことが大切です。

この記事では、日報の概要や目的、必要な項目や作成する際のポイントについて詳しく解説します。

そもそも日報とは

日報とは、その日の活動内容や実績、課題点などをまとめたものであり、部下から上司へ報告するのが基本です。

上司は部下の日々の活動を日報を通して把握することができ、課題や改善点がある場合は、必要に応じてアドバイスや指導ができます。

また、日報は上司だけではなく、部署内で共有するケースもあり、意識や発見、ノウハウの共有に活かすことも可能です。

従業員同士はお互いの動きを把握しながら業務を遂行できるため、業務効率の向上に役立てられます。

日報の目的

日報を単なる業務報告と捉える方は少なくありません。

しかし、日報にはしっかりとした目的があり、適切に作成することで企業と従業員にメリットとなる可能性があります。

ここでは、日報を作成する目的を3つに分けて紹介します。

  1. 1日の業務の振り返り
  2. 上司への進捗報告
  3. ノウハウの蓄積

①1日の業務の振り返り

日報の目的の一つとして、1日の業務の振り返りが挙げられます。

業務の質を上げていくためには何らかの指標が必要であり、日報を作成することで客観的に1日の成果や課題を把握できます。

また、日々の業務内容を日報に書き起こすことで、頭の中を整理することができ、冷静かつスマートに業務を遂行できるようになるはずです。

漠然と日々の業務をこなすだけでは成長は見込めないため、日報を作成し、1日1日を振り返ることが大切です。

②上司への進捗報告

1日の業務内容を記す日報は、上司への進捗報告という目的があります。

上司は常に従業員とともに行動をしているわけではないため、何らかの形でそれぞれの進捗を確認しなければなりません。

日報には、その日の業務内容はもちろん、成果や課題点などが記されるため、一目で従業員の状況を把握できます。

進捗が遅れている場合や従業員が何かに悩んでいる場合は、スケジュールの調整や業務の分担などの判断ができるため、日報は重要な役割を担っているといえるでしょう。

③ノウハウの蓄積

日報はノウハウの蓄積に役立ちます。

日報には業務内容だけではなく、疑問点や課題点、上司からのフィードバックなど有益な情報が多数記されます。

業務の改善や効率化に役立つことはもちろん、異動や退職などがあった際の引継ぎにも役立てることが可能です。

毎日の日報を正確に作成し、適切にアーカイブ化しておくことで、企業にとっての情報資産となるでしょう。

日報に必要な5つの項目

日報の形式や記載される項目は企業によってさまざまですが、PDCAを意識した内容であることが多いです。

PDCAとは、Plan、Do、Check、Actionの略であり、業務の計画から実行、実行後の見直しまでのサイクルを表したものです。

この一連のサイクルを繰り返すことで、業務の効率や生産性を向上させることができると考えられています。

ここでは、PDCAの流れに沿って、日報に必要な項目を5つ紹介します。

①今日の計画・目標(Plan)

はじめに、今日の計画と目標を書き出します。

目標を書くことでやるべきことが明確になるため、スムーズに業務を遂行できるようになるでしょう。

業務の優先度や行う順番を記載しておくと、途中で迷うこともなくなります。

②業務内容(Do)

次に、その日の業務内容を具体的に書き出します。業務内容を記載する際は、5W1Hに沿って内容を書き出すことでよりわかりやすくできます。

また、時系列に沿って記載することも大切であり、業務ごとにまとめておくと理解しやすいです。

③良かった点(Check)

1日の業務のなかで、良かった点を書き出します。

良かった点やうまくいった点などを振り返り、具体的に書いておくと自身の成長を把握できます。もし、良かった点が思い当たらない場合は、学んだことを書いておくことも有効です。

ただし、単なる感想では成長につながらないため、客観的な視点を意識して書くことが大切です。

④課題点(Action)

1日の業務の中で発見した課題点を書き出します。

課題点や反省点は次のステップに移行するための重要なものであるため、どんな些細なことでも書くことが大切です。

ただし、課題点や反省点を書くだけでは改善につながらないため、どうすれば解決できるか自分なりに考えるようにしましょう。

⑤明日の計画・目標(Plan)

最後に、明日の計画や目標、やるべきことを書き出します。

明日のスケジュールは箇条書きにしておくことで、情報の整理がしやすくなるため、翌日の業務の入りがスムーズになります。

また、わかりやすい形式で記載しておくことで、上司もスケジュールの把握ができるため、適格なアドバイスやフォローがしやすくなるはずです。

日報を作成する際のポイント

日報作成は面倒なものと認識されることが多いですが、ポイントを押さえておくと作成しやすくなります。

ここでは、日報を作成する際のポイントを5つ紹介します。

①当日に作成する

日報は終業時に作成するのが基本ですが、後回しにして翌日に作成するというケースも少なくありません。

日報はその日のうちに作成するのが望ましいです。

なぜなら、当日中であれば記憶も鮮明であり、具体的に業務を振り返ることができるからです。

翌日でも記憶を頼りに日報を作成することはできますが、当日に比べ細かい部分が抜けていたり忘れていたりなど、具体的・正確な振り返りができなくなります。

従業員が日報を後回しにする原因は、手間や煩わしさがほとんどです。

日報を作成しやすい環境や仕組みを構築することで、当日中の提出率を上げられる可能性があります。

②内容はわかりやすく簡潔にまとめる

日報は上司に提出するものであるため、しっかりと書かないといけないという意識を持つ方も少なくありません。

しかし、長々と書かれた日報は読みにくい場合が多く、要点が伝わらない可能性があります。

日報を作成する際は、読み手のことを考えることが大切です。

可能な限りわかりやすく簡潔に内容をまとめることで誰が読んでも理解できる日報を作成できます。

1つの文章は50文字程度に抑え、項目が多い場合は箇条書きにすることでスッキリとした日報に仕上がります。

③5W1Hを意識した内容にする

日報に限らず、業務に関することを報告する際は5W1Hを意識するとわかりやすい内容にできます。

5W1Hとは、When(いつ?)、Where(どこで?)、Who(誰が?)、What(何を?)、Why(なぜ?)、How(どうやって)を現したものであり、報告内容をわかりやすく書くためのフレームワークです。

これはビジネス文書においてもスタンダードな形式のため、日ごろから意識して使用していると他のシーンでも活かすことができます。

④隙間時間にメモをとる

日報は終業時に作成するのが一般的ですが、最後にまとめてその日の業務内容を思い出そうとするとどうしても時間がかかってしまいます。

隙間時間に気づいたことや疑問に思ったことなどをメモしておくと、日報作成時の手間と時間が省けます。

付箋や手帳、スマートフォンのメモ機能などを活用し、こまめにメモをとっておけば日報が書きやすくなるはずです。

業務中に得たアイデアや発見をその都度書き起こし、整理しておけば日報に反映させられます。

⑤テンプレートを作成・活用する

日報の形式や項目を定めていない場合は、書きにくいと感じる従業員が一定数います。

日報作成に時間がかかってしまう要因として、「なにを書けば良いのかわからない」「どこから手をつけたら良いのかわからない」など、自分なりのルールが定まっていないことが考えられます。

PDCAに沿った項目を記載したテンプレートを作成もしくは既存のものを活用することで、日報を書きやすくすることが可能です。

従業員はあらかじめ決められた項目に沿った内容を記載するだけで済むため、日報にかかる時間や手間を大幅に削減できます。

まとめ

日報は単なる報告書ではなく、企業における業務を効率化・改善するヒントとなり得る重要な書類です。

形式が定まっていない場合は、煩わしいと感じることもありますが、事前に項目を設定し、ポイントを押さえておくとスムーズかつ的確に作成できます。

また、紙やメールで日報のやりとりをしている場合は、日報システムを活用することで作成時の手間や時間を大幅に削減できます。

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