
「紙の日報の確認や管理に時間を取られて負担になっている」
「日報の作成で従業員に残業が発生している」
など、手書きの日報に課題を感じているケースは少なくないようです。
このような日報の課題は、ペーパーレス化によって解決につなげることができます。近年、業務効率化や生産性向上などを目的として、多くの企業がペーパーレス化を進めています。
日報を電子データにすれば管理や検索が容易になり、業務改善にも活かしやすくなります。この記事では、日報のペーパーレス化によるメリット、ペーパーレス化の手順、成功させるコツなどについて詳しく解説します。

日報のペーパーレス化(電子化)とは?

日報のペーパーレス化(電子化)とは、これまで紙ベースで作成・管理してきた日報を電子化してデータとして活用・保存することを指します。日報管理システムやExcel、企業向けツールの機能を使うなどの方法で、日報のペーパーレス化が可能です。
2019年から始まった「働き方改革」の一貫として注目を集めたペーパーレス化は、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の要請や、近年のコロナ禍の影響によるテレワーク・リモートワークの普及によってこれまで以上に重要視されるようになってきています。
紙から電子に変わるということでこれまでのやり方を変える必要があり、導入には課題もあるものの、業務効率化やコスト削減など、ペーパーレス化は企業にとって大きなメリットがあります。
2022年にはペーパーレス化に関わる法律である「電子帳簿保存法」が改正され、要件が大幅に緩和されることとなり、ペーパーレス化の導入がこれまで以上に容易になりました。
ペーパーレス化を検討している場合は、まずは簡単にできる日報のペーパーレス化から始めてみるのもおすすめです。
紙の日報の問題点・デメリット

中には、これまで慣れ親しんできた紙の日報から電子データに変えることに抵抗を感じる方もいるかもしれません。しかし、紙の日報には以下のようなデメリットがあります。
- 日報の作成に手間や時間がかかる
- 文字の乱雑さや紙の汚れで読みにくいことがある、紛失のリスクがある
- 確認や管理に手間がかかる
- 日報作成・確認できる場所が限られる
- 検索ができず、業務改善に活かしにくい
- 増え続けることでオフィスの場所を取る
紙の日報は毎日手書きで作成する必要があり、時間と手間がかかります。本来の業務で忙しいときに日報を作成することは、従業員の大きな負担となる可能性があるでしょう。
また、文字の乱雑さや筆跡のばらつき、紙の汚れによって日報が読みにくいこともあります。紙の日報の場合、紛失も注意しなければならないリスクです。
そのほかにも、日報の作成や確認ができる場所が限られる、検索ができないため集計・分析に時間がかかり業務改善に活かしにくいなどといったデメリットもあります。
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日報のペーパーレス化のメリット

日報をペーパーレス化すれば、紙の日報にあった問題点を改善し、これまで以上に円滑に業務を進めることができるようになるなど、多くのメリットがあります。
ここからは、日報のペーパーレス化のメリットについて詳しくご紹介します。
日報作成の手間や時間を軽減できる
紙の日報の場合、毎日手書きで業務内容などをまとめる必要があり、時間がかかってしまっていました。日報のペーパーレス化を行えば、専用システム上のフォーマットやテンプレートに必要な情報を入力するだけでスピーディーに日報を作成できるようになります。
文章の修正や編集も容易になり、記入漏れやミスを減らすことにもつながるでしょう。
電子データの日報はインターネット環境があればいつでもどこでも作成や確認ができるため、「オフィスに戻らないと日報を書けない」など場所に縛られることもなくなります。
検索や管理が容易になる
日報を電子データにすることで、検索や管理が簡単にできるようになることも、ペーパーレス化の大きなメリットです。
日報を紙で保管している場合、検索できないため目当ての文書がどこにあるかわからず、探すのに時間がかかります。
一方、電子化された書類はキーワード検索することで必要な情報を素早く見つけることができるため、業務時間の短縮にもつながるでしょう。また、日報データの共有も行いやすくなります。
自動集計などによって分析や業務改善に活かしやすくなる
日報管理システムでは、入力した情報をもとにシステムが自動で計算を行います。
「プロジェクト別の合計作業時間」「人ごと・チームごとの稼働量」「作業履歴の詳細内容の一覧」など、時間も手間もかかる集計作業をシステムが代わりに行ってくれるため、人間は本来の業務に集中して取り組むことができるようになります。
システムによって見える化したデータを基に分析を行えば、業務改善に活かすこともできます。
情報を一元管理でき業務効率化・生産性向上につながる
日報などの書類を電子化すると、バラバラだった情報を一元管理ができるようになります。
例えば、プロジェクトの進捗状況や課題点・問題点、タスクの担当者など、日報にまとめられた情報を共有することで、チームメンバー間のコミュニケーションや連携がスムーズになります。
これにより、組織全体の業務効率化・生産性向上につながる効果が期待できるでしょう。
情報を一つの場所にまとめることで管理や情報共有が容易になり、無駄を省いたり、新たなアイデアを発見したりとさまざまな可能性があります。
企業価値やイメージの向上につながる
近年、環境への配慮やサステナビリティへの取り組みが企業活動において重要視されています。
ESG経営やSDGsでも、ペーパーレス化が重要な取り組みとして注目されており、紙の使用量を削減し、環境への負荷を軽減することは、企業価値やイメージ向上にもつながるでしょう。
また、情報管理や共有が容易に行えるようになれば業務効率化・生産性向上につながり、企業の競争力を高めることにもなります。
近年はIT業界に限らずあらゆる業界でDXの推進に向けた取り組みが行われており、その一環として日報のペーパーレス化を進めることは、企業の成長と発展につながる一歩ともいえるでしょう。
日報のペーパーレス化のやり方の3ステップ

日報のペーパーレス化のやり方は、以下の3つの手順で進めていきます。
- 現状把握と課題の洗い出し
- ペーパーレス化の目的の明確化
- ペーパーレス化のためのシステム・ツール選定
1:現状把握と課題の洗い出し
まずは、現状把握と課題の洗い出しです。紙から電子データに移行するだけでなく、「現在の日報の課題点」などを見つけておくと、日報作成の効率化につながります。
2:ペーパーレス化の目的の明確化
洗い出した課題点をもとに、日報をペーパーレス化する目的を明確にしましょう。「日報にかかる時間を削減したい」「テレワーク中の稼働状況を把握したい」など、目的をはっきりさせることで最適なシステムを選定しやすくなります。
3:ペーパーレス化のためのシステム・ツール選定
日報のペーパーレス化のために導入するシステムやツールを決定します。機能やコストなど比較ポイントはいくつもありますが、最も大切な「従業員が使いこなせるか」という点を考慮して選びましょう。
日報のペーパーレス化を成功につなげるコツ

ここからは、日報のペーパーレス化を成功につなげるためのコツをご紹介します。ポイントを押さえて、スムーズなペーパーレス化につなげてみてください。
日報のペーパーレス化について社内周知する
日報は、部下から上司まで、組織のさまざまなメンバーが関わる書類です。日報のペーパーレス化を成功させるためには、あらかじめ計画を立てて、段階的に進めていく必要があります。
まずは経営者や役員層など、決定権を持つ管理者に「日報のペーパーレス化による効果やメリット」について伝え、必要性を理解してもらいましょう。その後は、従業員にも日報をペーパーレス化する目的や意義について説明します。
人は、目的や理由がわからないまま作業を続けることに苦痛を感じるものです。しかし、必要性が理解できれば目的意識を持って取り組むことができ、導入後もスムーズになります。
ペーパーレス化は段階的に進めていく
日報だけでなく、他の書類のペーパーレス化を進めている企業も多いでしょう。
一気に社内のすべての書類を電子化しようとすると負担が大きくなって混乱を招き、頓挫してしまう可能性もあるため、ペーパーレス化は段階的に進めていく必要があります。
ペーパーレス化による負担が大きくなりそうだと考えられる場合は、業務単位、プロジェクト単位、部署単位など、部分的にペーパーレス化に取り組んでいくのがおすすめです。
まずはスモールスタートから始め、そこで得た反省点や改善点を活かしながら少しずつペーパーレス化の範囲を広げていけば導入もスムーズになるでしょう。
日報作成・管理の環境や仕組みを整える
これまで「紙」で行っていた仕事が「電子データ」に変わることで、日報の作成方法はもちろん、確認や集計の方法も変わります。
ITリテラシーが低く、ITツールやデジタルデバイスに対して苦手意識のある従業員でも問題なく日報管理システムを扱えるよう、環境や仕組みを整えておきましょう。
- ペーパーレス化システム・ツール(日報管理システムなど)での日報作成のマニュアルを作成する
- 管理者を決めてわからないことなどがあればサポートする など
これに合わせて、日報管理システムによって集計したデータをどのように業務改善に活かすのかといった点も考えておくと、業務効率化や生産性向上につなげられます。
シンプルで誰でも簡単に扱えるシステム・ツールを選ぶ
日報のペーパーレス化では、日報を電子データとして作成するために日報管理システムなどのデジタルツールを活用します。
Excelのテンプレートや、営業支援ツールなどの日報作成機能を利用するという方法もありますが、専用の日報管理システムの方が本格的な運用向きです。
日報管理システムを導入する際は、「使いやすさ」を重視して選ぶのがおすすめです。中にはかなり多機能なシステムもあるものの、使い方を覚えるのに時間がかかったり、結局その機能を使わず無駄になってしまったりすることがあります。
直感的に操作でき、シンプルで誰でも簡単に使いこなせるシステムを選ぶと、ペーパーレス化のハードルを下げられるのでおすすめです。

例えば、『業務管理システム 日報くん』はシンプルな機能と画面で、3ステップで誰でも簡単に使いこなせます。「利用している業務管理ツールが複雑で使いこなせない」という場合にもおすすめです。
まとめ
これまで一般的だった紙の日報は、日報の作成や管理に手間がかかる、検索性が悪く業務改善に活かしにくい、作成可能な場所が限られるなどのデメリットがありました。
日報をペーパーレス化すれば、日報の作成だけでなくその後の作成もスムーズにできるようになり、業務効率化や生産性向上につなげられるでしょう。
ペーパーレス化のためのシステム選びでは、機能やコストだけでなく、メンバーが使いこなせることが重要です。『業務管理システム 日報くん』は誰でも簡単に使いこなせるシンプルさで、受託開発会社が制作したためセキュリティ面も安心。1ヶ月無料ですべての機能をお試しいただける無料トライアルも実施しておりますので、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。
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