日報を書かない人の心理とは?部下の4つの指導方法&管理者ができる5つの対策

その日1日の業務を振り返る「日報」は、進捗状況の確認や現場の状況を知るための大切なものです。多くの部下を抱えている場合、日報によって個人やチームの動きや成果を確認しているという方も多いでしょう。

しかし、「部下が日報を書いてくれない」「日報を書きはするものの内容が改善されない」など、日報管理に悩む方は少なくないようです。

そこでこの記事では、日報を書かない人の心理や書かない原因日報提出率を高めるためのポイント管理者側ができる対策などについて詳しく解説します。

日報は上手く活用すれば進捗管理や部下の管理だけでなく、業務改善に活かすこともできるものです。日報の提出率を高める仕組み・環境づくりを行い、業務効率化につなげましょう。

日報を書かない人の心理・書かない原因

部下が日報を書かなかったり、面倒に感じたりしているのには、理由があります。ここからは「日報を書かない人の心理や、書かない原因」について詳しくご紹介します。

まずは日報を書かない人の心理や原因について把握して、改善につなげましょう。

忙しくて日報を書く余裕がない・残業になってしまう

日報が未提出となる理由の一つとしてあげられるのが、「忙しくて日報を書く余裕がない」というものです。

日報の作成は多くの時間がかかるものではないものの、日々の業務や多忙なスケジュールに追われていると、後回しになったり、面倒と感じたりしてしまいがちです。「日報を書いている時間があるなら仕事を進めたい」と感じている人もいるかもしれません。

また、残業が日常的に発生している、定時を過ぎて日報を書いているといった状況があると、日報作成への意欲が低下してしまいます。

日報は10〜20分ほどで書けるものがほとんどですが、紙の日報の場合、デジタルの日報に比べると作成に時間がかかるため、非効率さを感じている人もいるでしょう。

日報の書き方がわからない

新人の従業員の場合、「日報の書き方がわからない」という可能性も考えられるでしょう。

日報はさまざまな業種・職種の企業が書いていますが、決まったフォーマットはありません。そのため、ノートなどに日報を記載していることもあるようです。過去に先輩従業員が書いた日報を見て真似ようとしても、要点が掴めず思うように作成が進まないこともあるでしょう。

決まったフォーマットやテンプレートがないと、指導する側も日報の書き方についての適切な指導や教育が難しくなってしまいます。

日報の重要性を理解していない

中には、日報がない会社もあります。作成する時間も十分にあり、日報の書き方もわかるものの、「前の会社には日報はなかった」「なんで毎日日報を書くんだろう」「日報を書くのが面倒くさい」と感じている人も中には存在します。

これは、日報を書く理由や重要性を理解していないことが原因だと考えられるでしょう。

日報は毎日書くため、提出することが目的の単なるルーティンワークとなってしまいがちです。

日報の重要性がわからないことで「どうして意味もない日報を毎日書かされるんだろう」と不満や疑問を感じていると、日報を後回しにしたり、内容の質の低下につながってしまっています。

フィードバックがなくモチベーションが低下している

上司やチームリーダーからのフィードバックが得られないことで、日報を書くモチベーションが低下してしまっている可能性も考えられます。

日報は業務やプロジェクトの進捗状況や成果、課題や改善点などをチームで共有したり、上司に報告したりする手段ですが、同時にコミュニケーションツールの一つでもあります。

例えば、「業務改善のために気づいたことがあったら伝えてほしい」という上司からの言葉を受け、日報に改善点や実践した工夫を書いたものの、反応がなかったとしましょう。

すると部下は、「せっかく丁寧に書いたのに」「そもそも日報を読んでいないのかもしれない」とやる気を失ってしまいます。これは上司への信頼度低下を招く可能性もあるため、注意が必要です。

信頼関係が構築できていない

単に部下といっても、個性はさまざまです。中には「上司に行動を管理されたくない」という部下もいます。

こうした思いを抱える部下は能力的には優秀なことも多く「結果を出しているのに、日報なんて必要ない。無駄なだけだ」という思いから、日報を提出しないという現状につながっています。

このようなケースでは、上司と部下の信頼関係がまだ十分に構築できていないという原因が考えられます。一対一で話し合いの場を設けるなど、時間をかけて信頼関係を築いていく必要があるでしょう。

日報提出率を高めるための指導方法の4つのポイント

日報を書かない人には、書かない人なりの理由があります。日報提出率を高めるために、日報を書きたくなる仕組みづくり、環境づくりを行いましょう。

ここからは、日報提出率を高めるための4つのポイントをご紹介します。

日報の重要性や書く理由を伝える

部下が日報の重要性を理解していないと考えられる場合は、まず、日報の重要性や書く理由を従業員に伝えることから始めましょう。

日報はプロジェクトや業務の進捗状況の確認、成果の報告、課題の共有など、チームや上司とのコミュニケーションを円滑にする手段です。また、その1日の自分の行動を振り返り、改善点や目標を見つけ出すことは、部下個人の成長にもつながります。

このような目的やメリットを従業員に説明し、重要性を理解させることで、日報への意識とモチベーションを高められます。

日報作成のための時間を確保する

日報を書くためには、作成時間の確保が必要です。しかし、従業員が日々の業務に追われている場合、日報作成に割ける時間が限られてしまいます。

まずは、日報作成のための時間をしっかりと確保しましょう。日報がサービス残業化してしまっていては、日報の提出率が下がるのも無理はありません。

例えば、朝の業務開始前や終業後の少しの時間を日報作成にあてるなど、スキマ時間を活用するのも有効です。日報をその日1日の終わりに書こうとして溜め込むと作成が億劫になってしまうため、新入社員の場合は、上司やチームリーダーが時間の確保をサポートするといいでしょう。

フォーマットやテンプレートを用意する

日報の書き方がわからないと悩んでいる部下がいる場合、フォーマットやテンプレートを準備することで日報作成のハードルを下げられます。

あらかじめ用意された項目に沿って内容を入力していくだけで日報が作れるため、作成時間を大幅に削減できるでしょう。

フォーマットやテンプレートを用意しておくと、日報の内容の統一性を保てるため、上司やチームリーダーも日報を確認しやすくなります。集計や分析など、業務改善にも活かしやすくなるでしょう。

フォーマットやテンプレートは、従業員が利用しやすい形式やツールを選定し、必要に応じてカスタマイズすることが大切です。

書き方やコツなどを伝える

フォーマットやテンプレートがあっても、日報に苦手意識を感じている部下もいます。その場合、日報の書き方やコツなどを伝えるのも有効です。

  • 一気に書かずに気づいたときにメモを取っておく
  • 件数や割合など数字を使って具体的に書く
  • 内容は簡潔にまとめる
  • 5W1Hを意識して書く など

日報の書き方について指導したら、それに対してのフィードバックも合わせて行うと、日報の質の向上や信頼感の構築につながるでしょう。

部下が日報を書きたくなる!管理者側ができる5つの対策

ここからは、日報を管理する側ができる対策をご紹介します。部下が日報を書きたくなるよう、仕組みや環境を整えましょう。

なるべく迅速にフィードバックを返す

部下が書いた日報には、できるだけ迅速にフィードバックを返すと効果的です。

丁寧に日報を書いても、誰からも反応がなければ部下は自分の日報が読まれていないのではないかと考え、日報を書くモチベーションが低下してしまいます。日報にはフィードバックを期待したものや、中にはアドバイスを求める内容や上司への相談が含まれていることもあります。必ず目を通し、適切なフィードバックを行えば日報の提出率を高めるだけでなく、信頼度や仕事へのモチベーション向上にもつながるでしょう。

コメントはポジティブな内容を心掛ける

日報へのコメントはポジティブな内容を心掛けると、部下に「がんばって書いてよかった」という実感を与えることができ、効果的です。

部下が日報に込めた努力や成果を認め、褒めるコメントを入れることで、部下のやる気とモチベーションを高めることができます。

とはいえ、仕事であるためどうしても指導のための指摘や批判は必要です。アドバイスや改善点、提案を伝えるときは合わせて褒める言葉も添えるなど、バランスの取れたポジティブなコメントを通じて、部下の意欲を引き出しましょう。

日報をコミュニケーションに活用する

日報はその日の業務内容や成果の見直しや報告、ノウハウの蓄積といった点が主な目的ですが、そのほか「コミュニケーションの手段」としても活用できるものです。

例えば、日報の中で報告された成果や課題に対して、定期的なミーティングや面談を行い、詳細な話し合いやフィードバックを行います。日報をプロジェクトチームで共有し、意見交換やアイデアの共有を促すことで、日報をただの報告書ではなく、コミュニケーションツールとして昇華させられるでしょう。

言葉で伝えることが苦手な部下の場合、日報を活用して悩みや疑問を自然に引き出せるかもしれません。

誰でも簡単に書ける日報管理システムの導入を検討する

日報の提出率が低い場合、「現在の日報のシステム」を見直し、誰でも簡単に書ける日報管理システムの導入を検討するのも一つの方法です。

紙媒体の日報から電子データの日報に切り替えるだけでも、日報作成・管理のための時間を大幅に削減できます。インターネット環境があれば利用できる日報管理システムは、場所に左右されずいつでもどこでも日報作成や進捗管理やフィードバックのやり取りが簡単にできることもメリットです。

使いやすさや機能性を重視した日報管理システムを導入すれば、部下が日報を書くようになるだけでなく、管理やその後の活用もスムーズになるでしょう。

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まとめ

部下が日報を出さないことには、理由や原因があります。まずは考えられる原因を探り、それに合った対処を行いましょう。

そもそも日報の作成や管理が行いにくい環境という場合は、誰でも簡単に書ける日報管理システム『業務管理システム 日報くん』の導入がおすすめです。

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