
運送業界において、作業日報は重要な書類です。作業日報には、ドライバーが作業内容や結果を報告するために必要な項目が記載されています。
この記事では、運送業における作業日報の必要項目、システム導入のメリットや方法について詳しく解説します。

そもそも日報とは?

日報とは、日々の業務内容や進捗状況を報告する書類のことです。しかし、日報の意義が理解されていないと、単なる『やらされ感』を生むことになりかねません。
正確で有用な日報を作成するためには、その目的を理解することが大切です。
日報の種類
まず、日報の種類と必要な項目について説明します。
日報には『業務日報』『作業日報』のほか、営業活動に特化した『営業日報』、店舗運営に特化した『店舗営業日報』などさまざまな種類があります。一般的によく使われる日報は『業務日報』と『作業日報』です。
日報の必須項目は大きく分けて2つあります。ひとつは客観的な『作業内容』で、時間や進捗状況など数値で具体的に記載することです。もうひとつは主観的な『感想』で、仕事から得た気づきや問題点、改善案、知識などを記すものです。
日報を書く目的
日報を書く目的は、生産性の向上です。日々の業務内容を具体的に記録することで、問題点や改善点を洗い出すことができます。
進捗状況を可視化することで、社内やチーム内での状況共有が容易になります。日報は目標達成に欠かせない重要なツールです。また、着手していないタスクの見直しや優先順位の確認にも有効です。日報はタスク管理やプロジェクト管理にも役立ちます。
日報を作成することで、書き手自身が気づきや成長を実感できる効果もありますし、読み手とのコミュニケーション効果も生まれます。
上司や先輩から具体的なアドバイスをもらう貴重な機会としても活用できるでしょう。
運送業での作業日報は義務?

安全運転管理業務において、管理者が指導すべき重要な業務のひとつが、運転者による運行日報の管理義務です。
道路交通法施行規則に基づき、管理者は『運転状況を把握するために必要な事項を記録する日誌を備え、運転終了時に運転者に記録させること』(運行日報は1年以上保存すること)が義務付けられています。
つまり、運行日報は管理者だけでなく、ドライバーも巻き込んで事業所全体でつけることが必要なのです。
運送業の作業日報の書き方

運送業の日報とは、トラック等車両のドライバーが自分の仕事の内容や成果を報告するための書類です。
運送業の日報の書き方のポイントは、法律によって義務づけられている必要項目を記載することです。以下、一般貨物自動車運送事業の許可を受けている企業と、そうでないが規定以上の社用車を保有する企業とに分けて解説します。
一般貨物自動車運送事業の許可を受けている企業
一般貨物自動車運送事業の許可を受けている企業の場合は、以下の項目を記載する必要があります。
- 運転者の氏名
- 乗務した事業用自動車の自動車登録番号
- 発車および到着した地点と日時、主な経過地、運転した走行距離
- 業務上で交替した地点
- 休憩した地点および休憩時間
- 貨物の積載や集荷などの状況(車両総重量8t以上、最大積載量5t以上の事業用自動車に乗務した場合)
- 道路交通法または自動車事故報告規則に規定される事故、著しい運行の遅延などの異常事態が発生した際の概要および原因
- 運行経路などの運行指示内容
これらの項目は、貨物自動車運送事業輸送安全規則に基づいています。作業日報の指定されたフォーマットはありません。
ですから、各都道府県トラック協会のホームページなどで、記入例も含めたエクセルなどのテンプレートを参考にするようにしましょう。
上記の企業には当てはまらないものの、規定以上の社用車を保有する企業
上記に当てはまらないが規定以上の社用車を保有する企業の場合は、以下の項目を記載する必要があります。
- 運転者の氏名
- 運転の開始および終了の日時
- 運転した走行距離
これらの項目は、道路交通法施行規則に基づいています。
また、任意で車両点検の項目を追加することも可能です。これらの項目は、日々の運転状況を把握するために役立ちます。
上記に当てはまらない企業向けの作業日報にも、定められたフォーマットがありません。
ですから、市販品を購入したり、インターネットで公開されているテンプレートを参考に作成するようにしましょう。
運送業の作業日報作成における問題点とは

運転日報の問題点は、作成に手間がかかることです。
配送業務で忙しいドライバーは、運転しながら運転日報を作成することはできず、多くの場合、事務所に戻って紙やエクセルに記入しなければなりません。
一方、管理者も手書きやエクセルで書いた情報を転記する工数が発生します。
別の問題としては、ドライバーが配送業務中に運転日報を記入したとしても、手書きの日報には誤字・脱字のリスクがあります。
また、紙ベースではそもそも書類の保管が問題になるでしょう。
そこで現在では、スマートフォンからでも誰でも簡単に日報を作成・管理できるようなツールを利用する企業が多くなっています。

運送業の作業日報にはシステム導入がおすすめ

上記のような問題点を踏まえた上で、作業日報を作成する管理システムを導入することは非常に有益です。
以下、デジタル管理システムを導入することで得られるメリットについて解説します。
作業日報の自動作成が可能
車載器や各種アダプタから取得した運転データをもとに、作業日報を自動作成することができます。従業員の負担を軽減するだけでなく、正確なデータを収集することも可能になります。
アプリで記録し作業日報に反映することも可能
運行管理用のアプリには、作業日報に入力した情報を自動的に反映させる機能があります。
ドライバーは乗降時間や休憩時間、荷物の積み下ろしなどの作業実績を簡単に入力できます。
これにより、業務の生産性と効率が向上することでしょう。
インターネット環境があればどこでも作成可能
システムを利用すれば、いつでもどこでも作業日報を作成でき、作業状況をリアルタイムに可視化できます。
外出先でも作成できるため、わざわざ作業日報作成のために会社や事務所に戻る必要がありません。
そのため従業員の負担が軽減され、生産性が向上します。
データの収集・分析が容易
クラウドに蓄積されたデータは、いつでも簡単に出力・閲覧が可能になります。
データの収集・分析が容易なため、稼働率の算出や人員配置の最適化、車両台数の適正化など、効率的な業務展開が可能です。
また、月次報告書などのレポート作成もより簡単に行えるようになるでしょう。
作業日報以外の機能も搭載
システムの導入により、管理者は作業日報以外の情報を瞬時に、かつ正確に把握することができます。
例えば、動態管理システムにより、車両の現在位置や交通情報などのデータを取得することが可能です。
このシステムの利用で配送依頼時に近くを走っているドライバーと連携し、効率的な配送を実現可能になります。
また、最適な走行ルートを提案することで、コスト削減や人材不足の解消にもつながるでしょう。
アルコールチェックの結果を記録できるシステムもあります。このシステムがあれば、ドライバーの運転の有無やアルコールチェックの実施状況を一元管理でき、効率的な運行が可能になります。
こうしたシステム導入には初期投資や学習コストがかかりますが、長い目で見ると多くのメリットがあると言えるでしょう。
運転日報システムの導入を検討する際には、事業規模やニーズに合ったシステムを選ぶことが重要です。
市場には様々なシステムが存在し、それぞれ機能や価格帯が異なります。
システムを導入する前に、十分な調査と比較を行い、自社の要件に最適なシステムを選択するようにしましょう。
まとめ
以上、運送業における作業日報の書き方やシステム導入のメリットについて解説しました。
運送業における作業日報は、法律で義務付けられているだけでなく、自分や会社の成長に役立つツールです。
しかし、手書きや紙ベースの報告書では様々な問題が発生します。そこで、システム導入がおすすめです。
システム導入により、業務日報の正確性・信頼性が向上し、従業員の負担も軽減されます。また、データの収集・分析により、より効率的な業務展開やコスト削減が可能となります。
システム導入を検討する際には、事業規模やニーズに合ったシステムを選ぶようにしましょう。
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