作業日報は農業に必要?農作業を記録しておくメリットとリスクヘッジ

作業日報はどのような職種にも役立つものであり、農業もその例外ではありません。日々の農作業を記録しておくことで得られるメリットも多く、毎日の記録がリスクヘッジにつながることも少なくありません。

この記事では、作業日報は農業に必要なのかはもちろん農作業を記録しておくメリットとリスクヘッジについて解説します。最近では農業日報も電子化が可能なため、日報作成に苦労している方もぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。

作業日報は農業に必要?

まずは、作業日報は農業に必要なのかについて見ていきましょう。

作業日報は農業にも役立つ

結論を先に言うと、作業日報は農業にも役立ちます。農作業の記録を残しておけば「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どのように」という5W1Hが把握できるようになります。

個人経営の農園でも邦人経営の農園でも、日報など明確な記録によって1日の農作業を把握することは重要です。なぜなら、作物は日々の環境によって生育状況や成長速度が変わるためです。

加えて、通常の日報に天気・温度・湿度など農業に関する情報を記載しておくことで、単なる日報ではなく農業に役立つ日報が作成できます。農業にとって日報は単なる記録というより、作物をより知るための記録でもあるのです。

実際に育てている農作物に合わせて日報を作成しておくことで、生育状況や成長速度の把握にもつながります。農業は毎年のように栽培環境が変わるからこそ、気候変動に合わせて柔軟に対応しなければなりません。

だからこそ、気象や天候を意識した日報を作成できるように心がけることが大切です。

家庭菜園でも十分に効果がある

農業における日報は、通常の会社や企業で作成するような日報とはやや性質が異なります。ビジネスで使用される日報は作成する本人の所感を交えた日々の記録として共有され、業務にも活かされるのが特徴です。

しかし、農業日報は組織で共有するというより自分自身で振り返るために必要なものという認識が強いです。もちろん、グループで農作物を育てている場合は情報共有にも役立てられますが、農業日報は日々の農作業の記録として作成するのがおすすめといえるでしょう。

そのため、家庭菜園でも十分に効果を発揮してくれます。本筋とは関係ないので省略しますが、プライベートで家庭菜園をやっている人も日報を作成することで新たな気づきが生まれるはずです。

今後は電子化が農業経営の鍵となる

近年、農業経営は様々な課題を抱えています。労働者不足による生産性の低下、機材や資源の導入におけるコストの増大、生産物価格の不安定化などなど……農業経営には問題が山積みです。

実際に後継者不足によって廃業に追い込まれる農家も後を絶ちません。他にも、農業機械を新調できず昔ながらの方法で作業するしかない農家や、作物の流通によって左右される価格に一喜一憂する農家も珍しくありません。

一方、昨今は農業のオートメーション化も徐々に進んでおり、従来の方法ではなく新たな方法を試みる若い農家も存在します。非効率的な作業を機械に任せることで農作業は格段に楽になるだけでなく、人為的なミスも防げるようになります。

日報作成なども紙ではなく電子に切り替えることで日々の面倒な作業が1つ減り、他の作業を1つ増やすことで限られたマンパワーの再分配が可能です。

今後の農業は作業日報を電子化するなど、細かなところから改善していくことが経営改善に直結するといえるでしょう。

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農作業を記録しておくメリット

ここからは、農作業を記録しておくメリットについて見ていきましょう。

日々の農作業を記録として見返せる

農作業を日報で記録しておけば、後から見返すことができます。

農作業に必要なスキルやノウハウは「親から子」「師匠から弟子」へと口頭で伝えられる場面も多く、後継者に対する指導も口頭で行われている場合が少なくありません。しかし、文章で残っていなければスキルやノウハウも宙に浮いた状態となり、本来伝わるものも伝わりません。

作業日報がなければどのような作業が行われたのか後から見返すこともできず、成長につながりません。一方、農業日報を作成しておけば5W1Hが明確になり、何月何日にどの担当者が行った作業なのかを把握できます。

1人で農家をやっている場合も作業の内容を後日確認するのにも役立つため、作業日報は作成しておいて損はありません。

必要な知識・技術の蓄積になる

農業日報は、必要な知識や技術の蓄積にもつながります。

農業には「農作物の育て方」や「不作の年の対処方法」など無数の知識や技術が必要です。しかし、農業に必要な知識や技術は「親から子」「師匠から弟子」という具合に伝授される一方、口頭でしか伝えていない場合も珍しくありません。

「ああいう時はああする」「こういう時はこうする」と適宜教わることも多く、人によっては頭や体で覚えていくということも少なくないでしょう。

しかし、それでは知識・技術の蓄積になりません。後継者を作ろうにも本人に伝える元気がなければ、何年何十年と農業をやって得た知識・技術も失われてしまいます。

一方、農業日報を作成しておけばそれ自体が農業に必要な知識・技術の蓄積となり、後継者を育てるのにも役立つわけです。

業務の改善・工夫に役立つ

農業の作業日報を作成しておけば、業務の改善や工夫にも役立ちます。

農業は毎日が試行錯誤の繰り返しです。育てる農作物によってはすでにベストな手法が確立されている場合もありますが、ゼロから農業を始めるとなると何が正解で何が不正解かもわかりません。

なかには、手探りの状態でオリジナルの方法を模索する人もいるでしょう。農業の作業日報はそういった業務を記録するだけでなく、改善や工夫するのにも必要な情報となり得ます。

例えば、不作の年が続いた場合、なぜ不作が続いているのかを把握するところから始めなければなりません。しかし、作業日報を作成していなかった場合、何が原因で作物に悪い影響が出ているのかを把握することもままならなくなります。

一方、毎日作業日報を作成しておけば、作物に良い影響を与える要素が何か可視化できるため、より元気な作物を作ることにもつながるわけです。

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農業日報によるリスクヘッジ

最後に、農業日報によるリスクヘッジについて見ていきましょう。

環境に対するリスクヘッジ

農業日報の作成は、環境に対するリスクヘッジになります。

農業は常に変わりゆく気候との戦いで、周辺環境に生育状況や成長速度が左右されます。例えば、天気に恵まれない年だった場合、農作物がうまく育たないということもあるでしょう。

農業日報はこうした環境に対するリスクヘッジにもつながるのです。

実際に農業日報を作成しておけば微妙な気候の変化を客観的にも主観的にも捉えられるようになり、環境の変化に合わせて農業のやり方を工夫できるようになります。

作物に対するリスクヘッジ

農作物は常に害獣や害虫の被害を受けており、せっかく育った作物を食べられてしまうことがあります。場合によっては、畑を荒らされることで他の農作物にダメージが残ることもあるでしょう。

農業日報はそうした作物に対するリスクヘッジにもつながるのです。

実際に農業日報を作成しておけば周辺に生息する害獣や害虫の被害を把握できるようになり、作物を保護する方法を確立させることができるようになります。

人材に対するリスクヘッジ

農業日報の作成は、人材に対するリスクヘッジにもなるのが特徴です。

農業にとって働き手は稼ぎ頭そのもので、農作業を行う人が怪我や病気によって働けなくなった場合はダイレクトにダメージを受けてしまいます。

個人経営の農家であれば、働けない期間に農作物の管理ができず、泣く泣く諦めてしまうということもあるでしょう。しかし、日報を作成しておけばスキルやノウハウが蓄積されているため、自分が働けなくなった場合も第三者に託すことができるのです。

もちろん、農作業はそう簡単なものではありませんが、日報が後世育成の役に立つことは前述の通りです。つまり、農業の作業日報は万が一のために作成しておく秘伝書といえるでしょう。

値段に対するリスクヘッジ

農業日報の作成は、値段に対するリスクヘッジにもなるのが特徴です。

実は農作物の価格は毎年必ず決まっているわけではなく、農作物の流通状況などによって変化します。例えば、豊作で市場によく出回っている時期には価格が下落し、不作で市場にあまり出回っていない場合は価格が上昇します。

農作物は常に相場が変動するため、適正な価格を把握しておくことが必要です。日報はそういった状況にも役立ちます。

価格が前年と比較してどのように変化しているのか把握できれば、それに合わせて資金繰りを考えることもできます。農業の作業日報と聞くと何を書けばいいのか迷ってしまうかもしれませんが、単に帳簿とは違う簡易的な家計簿として作成しておくのもおすすめです。

必要なのは数値など具体的なデータとして残しておくことです。

まとめ

作業日報をうまく活用すれば、農業もより効率化が可能です。実際に農業日報を作成しておくことで作業が可視化できるだけでなく、いくつかのメリットやリスクヘッジにもつながります。

しかし、農業は高齢化が進んでおり、紙での日報作成に頼らざるを得ない方もいます。そもそも「日報の作成は大変だから行っていない」という農家の方もいるはずです。

一方、最近では日報を簡単に電子化することも可能です。

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