
作業日報とは、物流現場での作業内容や結果を報告するための書類です。しかし、手作業で作成するのは時間や手間がかかり、ミスも発生しやすいものです。
そこでこの記事では、物流業界における作業日報の記録作業を効率的かつ正確に行う方法を紹介します。

物流現場における作業日報が大切な理由

作業日報は物流現場において重要な情報を含んでいます。例えば、以下のような内容が含まれます。
- 作業項目ごとの作業時間
- 作業項目ごとの作業物量
- 従業員数と応援者数
- イベント
- イレギュラーな出来事
- 気づいた点
これらの作業日報を整理し分析することで、以下のような活用が可能です。
- 作業の生産性を把握すること
- イベントの発生時期を把握すること
- 情報の蓄積と共有化
- 現場の能力の把握
- 作業計画の立案
- チームメンバーの育成
- 現場改善のための基礎データの提供
- 荷主や社内への説明資料として活用すること
長期間にわたって作業日報を記録することは大変かもしれませんが、物流現場では過去の同じ月や同じ週の同じ曜日のデータを確認し、作業計画を立てる場合もあります。
一方、作業日報が存在しない場合や担当者がメモ程度にしか記録していない場合もあることでしょう。
そのような場合、物流現場の生産性や能力は経験と勘に頼ることになります。長年の経験に基づいていれば、生産性や能力は大まかに把握できるでしょう。
しかし、説明や改善の際に説得力に欠けたり、改善しても生産性が実際に向上したかどうかがわからないなどの問題が生じる可能性があります。
物流現場における作業日報記録の課題

物流現場における日報記録作業の課題は、以下のようにまとめられます。
- 入力漏れや不備の確認と修正作業に時間がかかる
- 入力方法のばらつきや入力漏れなどが発生し、対応に時間がかかる
- 不備の修正後、データを手動で生産管理システムに登録する手間が発生する
それぞれ解説します。
不備の確認・修正作業に時間がかかる
一つ目の課題は、作業日報の入力漏れや不備の確認、それに関わる修正作業に多くの時間が取られるということです。
報告者が手作業で日報を入力し、管理者が入力内容を確認して不備があれば報告者に戻し、修正後に再度確認するという作業が発生します。
入力方法のばらつきで対応に時間がかかる
二つ目の課題は、報告者によって入力方法が異なるため、データの一貫性が欠如し、入力漏れや不備が発生しやすくなるという点です。
また、報告者が作業に忙殺されている中での日報入力作業では、入力の見落としが発生しやすくなります。
不備の修正後、データを手動で生産管理システムに登録する手間が発生する
従来の方法では、不備が修正された作業日報の情報を手動で生産管理システムに登録する必要があります。
手動作業には時間と手間がかかり、ヒューマンエラーも発生しやすく、生産性の低下やデータの正確性に影響を及ぼす可能性があります。
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作業日報のミスや負担を減らす方法

物流現場では、上記のような課題に対処し、できるだけ作業日報を記録する作業の負担を減らすことが、効果的な作業日報の活用につながります。
ここでは、日報作成を正確・スムーズに行い、負担を軽減するためのポイントを解説します。
作業日報の見直しと入力方法のフォーマット化
作業日報のフォーマットを見直し、必要な情報を明確に指示することで、入力ミスや誤りを少なくすることができます。
作業日報の見直しと入力フォーマット化により、業務全体の見直しが行われ、作業日報の内容を品質管理にも活かせるようになります。
また、担当者の意識改革も促進されますので、物流現場における日報記録作業の効率化と正確性の向上も期待できるでしょう。
生産管理システムへの自動登録
不備修正後の作業日報情報を自動的に生産管理システムに登録する仕組みを導入することで、手動での登録作業を省略し、時間と手間を節約できます。
その結果、作業プロセスの改善や生産性の向上につながり、効果的な業務管理が実現できるでしょう。
入力漏れの自動チェックと確認メールの自動送信
作業日報の入力漏れや不備を自動的にチェックし、担当者に確認メールを自動送信するシステムを導入することで、迅速な修正作業が行えるようになります。
また、修正後の作業日報情報も、すぐに生産管理システムに反映させることが可能となるでしょう。
タブレット端末の活用
作業日報の作成・報告にタブレット端末を活用することで、報告者の報告漏れを防ぐことができます。
報告担当者が現場で直接入力することで、報告内容を事前に明確に伝えることができます。
また、タブレット端末の操作開始・終了時刻をシステム時計で自動管理することで、正確な報告を行えるようになります。
シンプルな入力方法の採用
シンプルな入力方法を採用することで、業務日報入力がより簡単になり、時間も短縮できます。
一覧から選択したり、チェックボックスを利用することで、簡単かつ正確な入力を促すことも可能です。
クラウドへのデータ保存
タブレット端末で入力したデータをクラウドに保存する方法もおすすめです。
データごとにデータベースに登録することで、転記作業が不要になります。また、クラウド上のデータなら、リアルタイムに閲覧・共有が可能です。
データ加工をCSV出力
データをCSVファイルに出力することで、データの加工や集計が可能です。
エクセルなどのツールを活用し、グラフや集計結果の作成、勤務時間や標準時間の算出が可能です。
こうしたポイントを活用することで、業務日報の負担を軽減し、効率的な運用が可能になります。
リアルタイムな情報共有と正確なデータ記録は、物流現場の生産性向上や品質管理にも役立つでしょう。
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作業日報を有効活用するための留意点

日報を有効に活用するためには、書き手側・読み手側双方が、書き方や読み方を工夫する必要があります。
ここでは、せっかく時間をかけて作成する作業日報を有効活用するために覚えておきたいポイントを解説します。
作業日報を書く側の留意点
作業日報は自分のためだけでなく、上司や同僚とのコミュニケーションツールであることを意識しましょう。
日報では、自分の仕事の内容や結果だけでなく、チームにとって有益な情報やフィードバックも共有するようにします。
日報は仕事の可視化ツールでもあることを忘れないようにしましょう。日報には、目標に対する進捗状況や問題点を明確に記載することをお勧めします。
また、日報は自己成長のためのツールでもあることを意識することも大切です。日報には、仕事からの反省や学びを書きましょう。
また、自分の長所と短所を客観的に分析することで、自己評価や目標設定にも役立ちます。
特に、ミスをしてしまった場合は、その理由と改善策を書くことで、次の対策につながります。
作業日報を読む際の留意点
作業日報を読む側の上司としては、日報は部下や同僚の状況や気持ちを知るツールでもあることを意識することが大切です。
作業日報には仕事以外のことが書かれていることもあります。そうした情報から、部下や同僚の体調や気分、最近の良い出来事や悪い出来事などを把握することができます。
また、日報は部下や同僚の成長をサポートするツールでもあるということも忘れないでおきましょう。
日報には、部下や同僚の仕事の内容や結果だけでなく、課題や反省も書かれていることがあります。
そうした情報から、部下や同僚の長所や短所、改善点や学習点を把握しましょう。そうすることで、部下や同僚に適切なフィードバックやアドバイスができるようになります。
さらに、日報はチーム全体の業務や生産性を向上させるためのツールでもあります。日報には、チーム全体に関わる情報が記載されていることもあるでしょう。
上司はそうした情報から、チーム全体の業務状況や成果、課題などを把握するように努力することができます。
そうすることで、チーム全体の業務や生産性を向上させるための施策を打つことが可能になるでしょう。
まとめ
物流現場では、作業日報を記録することが重要です。しかし、手書きで作業日報を作成することには多くの問題があります。
そのため、記事内で紹介したような方法を活用して、作業日報のミスや負担を減らすことがおすすめです。これらの方法を実践することで、物流現場における日報記録作業の効率化と正確性の向上が期待できます。また、リアルタイムな情報共有と正確なデータ記録は、物流現場の生産性向上や品質管理にも役立ちます。
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