経理業務を効率化する方法は?進め方や業務改善のアイデア事例を紹介

経理業務の効率化について悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。経理業務は様々な工夫をすることで効率化が可能です。人件費の削減や人為的ミスを減らすなど、効率化によるメリットは非常に大きいと言えるでしょう。

本記事では、経理業務を効率化する方法や業務改善のアイデア事例をご紹介します。経理業務の負担に悩まされている方はぜひ参考にしてください。

経理業務は効率化が可能

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経理業務は業務の性質から効率化がしやすいとされています。

その理由は以下の通りです

  • ルーティン化している作業が多い
  • 二重の作業や不要な作業が多い
  • 基本的に社内で完結する

上記の理由について詳しく解説します。

ルーティン化している作業が多い

経理業務は決められたルールに従ってルーティン作業を繰り返すケースが少なくありません。ルーティン化されたものであるため、業務プロセスを見直すことで効率化が図れます。例えば、請求書の発行や入金確認などは、一定の形式に従って行われるため、自動化ツールを導入することで作業時間を大幅に短縮が可能です。

また、一度ルーティン化された作業は、適切に設計されていればエラーが発生しにくいという特性もあるため、作業の精度向上や業務の品質を向上させることが可能となります。

二重の作業や不要な作業が多い

経理業務には二重の作業や不要な作業が存在することも、効率化が可能である一因です。

例えば、手動での入力ミスを防ぐためのデータの再確認や、古いシステムと新しいシステムの間での情報の同期などが挙げられます。

上記のような業務は、自動化やシステムの統合、プロセスの再設計を通じて省けるため、無駄な作業を減らし、業務を効率化することが可能です。

基本的に社内で完結する

経理業務は基本的に社内で完結する作業が多いです。

社内で完結する作業は、外部の要因に左右されず自社の意志で業務改善やシステム改善ができるため、効率化のための施策に積極的に取り組みましょう。

経理業務の効率化で期待できる効果

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経理業務の効率化に取り組めば以下の効果が期待できます。

  • 社員の満足度が向上する
  • 人件費を削減できる
  • 人為的ミスが減少する
  • 経営判断を迅速にできる

上記のように多くの効果が期待できるため、経営業務の効率化は重要です。ここでは、経営業務の効率化で期待できる効果について詳しく説明します。

社員の満足度が向上する

業務の効率化は、経理担当者の満足度の向上につながります。業務負担が軽減することで、心身への負荷も軽減できるためです。

また、作業環境の改善が定着率の向上に寄与し、離職率を抑える効果も期待できます。社員の離職率を低下させることができて、優秀な人材が離れるリスクを避けられます。

人件費を削減できる

業務プロセスの最適化は、必要な人員の数を削減し、人件費の削減にもつながります。会計ソフトやITツール・システムの導入などで業務量を減らせば、より少ない人員で経理業務を進行することが可能となるためです。

さらに、経理業務を効率化すれば残業も減らすことができ、残業代の削減にもつながります。これまで経理業務に多くの人件費がかかっていた場合ほど、業務効率化のメリットは大きいです。

人為的ミスが減少する

ITツール・システムの導入により、多くの作業を自動化することで人為的ミスを減らせます。人が担当するとミスは避けられませんが、機械であれば的確に指示を出すことにより、高い精度で経理業務を進めることが可能です。

業務の改善により、ミスの減少とともに経営判断への影響や税務上の問題などのリスクも軽減できます。経理業務はミスが許されない場面が多いため、業務の効率化により多くのリスクを軽減できるのです。

経営判断を迅速にできる

業務の効率化は、会社の経営成績や財務状況の把握を迅速化し、経営判断を速やかに行うことが可能です。経理業務の時間を短縮することで、経営判断に必要な情報を速やかに提供できます。

ITツール・システムを導入すれば、リアルタイムで情報が共有され、常に最新の情報を活用して経営判断に役立てられるでしょう。早期に重要なデータを得られるため、経営陣は余裕を持って意思決定ができます。

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経理業務の効率化の進め方

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経理業務の効率化を進める際の手順は以下の通りです。

1. すべての業務の洗い出し・可視化

2. ECRSの原則での業務の見直し

3. 改善策の実行・効果測定

上記の進め方について、以下で詳しく解説します。

すべての業務の洗いだし・可視化

経理業務の効率化を行うに際し、すべての経理業務を洗い出し、業務の流れを可視化することが重要です。その結果、業務フローを把握しやすくなり、問題点を明確にすることができるのです。

具体的には、全ての業務をリスト化し、業務フローを作成すると良いでしょう。

業務フローとは、仕事の流れを分かりやすく図で示したものです。作成することで現状を把握でき、問題点の特定が容易になります。

ECRSの原則での業務の見直し

経理業務の見直しはECRSの原則を活用します。

ECRSの原則とは、4つのフレームワークを用いて業務の課題を見つけて、業務改善を図る手法です。

ECRSの原則によるフレームワークの意味をまとめると、以下の表の通りです。

視点意味内容具体例
Eliminate(排除)なくしても問題ないか不要な業務を見つけて排除する手法キャッシュレス化の推進
Combine(結合)業務を一本化できないか複数の業務を一本化して、業務の効率化を図る手法複数のメンバーが担当していた業務を一つに集約する
Rearrange(再配置)作業の順番や作業場所、人員配置などを変更できないか作業の順番を入れ替える、作業場所を変えるといった方法で業務の効率化を目指す手法作業の順番を入れ替える
Simplify(単純化)業務の内容や手順をシンプルにできないか業務の内容や手順をシンプルにする手法ITツール・システムを導入する

上記のECRSの順序に従い業務を見直すことで、改善点を見つけて業務の効率化を図れます。

例えば例えば

改善策の実行・効果測定

単に改善策を実行するだけではなく、効果測定を行うことも重要です。効果測定により、実際に経理が効率化されたのか、逆に業務が煩雑になったのかを確認し、必要であれば改善策で修正していくことも重要です。

例えば、各作業に、どの程度の時間がかかったのかを計測します。計測したデータを比較することで改善策の導入前と導入後での効果を明確にすることが可能です。仮に特定の作業について効果が低かった場合は、改善が必要となるでしょう。

このような効果の評価は、週次や月次など一定の期間ごとに行います。この経時的な評価により、改善策の効果が明確になります。

経理の業務改善アイデア事例

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経理の業務効率化の改善アイデアには多くの事例があります。具体的なアイデアは以下の通りです。

  • ペーパーレス化の推進
  • キャッシュレス化の推進
  • 書類フォーマットの統一
  • マルチディスプレイの導入
  • 会計ソフトの導入
  • ITツール・システムの導入
  • 経理・税理士の業務バランスの見直し
  • アウトソーシングの活用
  • コンサルティングの活用

上記の改善アイデアについて、具体的な事例を見ていきましょう。

ペーパーレス化の推進

契約書や納品書、領収書といった書類(紙媒体)をスキャナで保存してデータ化(電子化)するペーパーレス化の推進により、経理業務を大幅に削減できます。

書類をデジタル化すると、文書の整理や配布、検索、廃棄などの手間が省けるため、請求書や領収書などのデータを手入力で行う必要がなくなり効率化に大きく寄与するでしょう。

ただし、ネットワーク障害やシステムエラーなどにより、データにアクセスできなくなるリスクがある点を考慮する必要があります。データをバックアップしておき、万が一の際にどのような対策を取ればいいのかを常に考えておくことが重要です。

キャッシュレス化の推進

キャッシュレス化を推進することにより、様々な経理業務を削減できます。キャッシュレス化によって経費精算のために使う小口現金を排除できるためです。それにより、現金の補充や両替、金庫の管理といった作業を削減できます。

小口現金を扱っていると、残高の不一致が発生し、担当者の作業負担が増えてしまうケースが少なくありません。一方で、キャッシュレス化は小口現金が合わない事態が発生せず、対処する必要がなくなるため担当者の心身のストレスも軽減されます。

なお、キャッシュレス化の推進にあたり、社内でルールを統一することが重要です。いきなりキャッシュレス化を実施すると混乱を招くこともあるため、運用期間を設ける必要があります。

最初は経費精算が多い部署に導入して、効果を測定した後で他の部署への導入も検討すると良いでしょう。

書類フォーマットの統一

企業内での書類フォーマットの統一は、ミスを防ぐことができるため、経理業務の効率化につながります。また、フォーマットが同じであれば、情報の確認がしやすくなり、部署間での認識の齟齬(そご)も減らせます。

たとえば部署ごとにExcelとGoogleスプレッドシートの利用が分かれている場合は、どちらかに統一するとファイルのやり取りもスムーズでしょう。

書類フォーマットを統一する際には、既存の文書をすべて新しいシステムに取り込ませることで情報管理を一元化することが可能です。

マルチディスプレイの導入

マルチディスプレイの導入により、経理業務の効率化が達成することが可能です。多くの業務がデータの入力や確認、データの比較といった作業であるため、ディスプレイが広くなれば作業の効率が上がります。

数値を多く扱う経理業務では、マルチディスプレイが大変便利です。複数のデータを同時に表示できるので、各データの比較や確認が容易になります。

会計ソフトの導入

会計ソフトの導入は経理業務の効率化に大きく寄与します。会計ソフトを導入することで、自動的に会計処理を行うことが可能になるため、人為的なミスが減少し、作業時間も短縮することが可能です。

また、会計ソフトの中には他のソフト・システムと連携できるものも多くあります。例えば、金融機関との取引や給与計算のデータを自動で取り込むように設定するなど、入力作業を自動化させることで経理業務を大幅に削減することが可能です。

なお、会計ソフトの導入には、社内の各パソコンにソフトをインストールする必要があり、手間がかかります。一方、クラウド型の会計ソフトを用いれば、ソフトをインストールする必要がなくなり、常にサーバー上で最新版のソフトを利用できるためおすすめです。

ITツール・システムの導入

ITツール・システムを導入すれば、様々な作業を自動化させることで、スムーズに作業を進めることができるため、経理業務を大幅に効率化することが可能です。

残業が減少するなど経理担当者の負担が軽減されることにより、満足度の向上やモチベーションアップにつながるでしょう。

ただし、ITツール・システムを導入する際には、業務フローを見直しや担当者へのマニュアルの配布や研修・教育が必要になりため、導入前には十分な計画と準備をしておきましょう。

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経理・税理士の業務バランスの見直し

経理・税理士の業務バランスを見直すことも業務の効率化につながります。税理士に依頼する業務量を増やすことで、既存の経理担当の仕事量を減らせるためです。

専門性が求められる困難な業務は、税理士に任せた方が業務効率は高まります。社内の経理担当に余裕が生じれば、その分、別の業務に注力でき、生産性の向上につながるでしょう。

アウトソーシングの活用

アウトソーシングにより経理業務の効率化を図るケースも増えてきました。記帳代行や経費精算、請求書の発行といった業務を外部に委託することで、経理業務の負担や人件費の削減が可能です。

アウトソーシングの活用により経理の人手不足が解消され、固定費の削減にもつながります。経理業務の担当者を減らすことで、コア業務に集中的に人材リソースを割り振れる点もメリットのひとつです。

ただし、外部に経理業務を委託することで情報のやり取りに時間がかかり、経理関係の数字をタイムリーに把握できないケースもあります。デメリットも理解したうえで検討する必要があるでしょう。

コンサルティングの活用

経理業務の効率化について、コンサルティングに提案してもらう方法もあります。

コンサルタントがしっかりとヒアリングを行い、状況を把握した上で、第三者の視点から経理業務を改善指導してくれます。経理業務について難しい課題を抱えている場合には、コンサルティングの活用が効果的です。

ただし、コンサルタントと相性が合わない場合は、望んだ通りの結果にならないケースも少なくありません。コンサルティングを活用する際は、依頼先を慎重に選ぶようにしてください。

まとめ

テーブルの上に置かれたキーボード

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経理業務の効率化を推進すれば、経営担当の負担が減り、生産性も向上するでしょう。ペーパーレス化や会計ソフトの導入、アウトソーシングの活用など、様々な方法で業務の効率化を図ることが可能です。

経理業務の状況は会社によって大きな差があります。自社の状況を分析して、課題を把握した上で、最適な改善策に取り組みましょう。

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