管理職の仕事を勘違いしていませんか?本当の仕事や成長するための方法を解説

管理職の仕事を勘違いしていませんか?本当の仕事や成長するための方法を解説 お役立ち情報

管理職の仕事は、チーム運営や部下育成、経営方針の実行など、さまざまな領域を横断的におこなう幅広いものです。そのため、管理職の仕事を正しく理解しないまま、働いている方も少なくありません。

加えて、管理職の仕事への理解は、部署やチーム内の社員にも影響を与えています。実際に、日本能率協会マネジメントセンターが2023年に実施した調査では、一般社員の約77.3%が「管理職になりたくない」と回答していました(※)。

このように、管理職の仕事は、幅広い領域を横断的におこなっているため、全容をつかむのは簡単なことではありません。ただ、管理職の仕事を正しく理解し、適切に役割を果たせれば、組織にとって大きなプラスに働きます。

本記事では、管理職の本当の仕事や成長するための方法について解説します。

(※)参考:日本能率協会マネジメントセンター「77%が「管理職になりたくない」【調査レポート】ポジティブな管理職を育てるために人事が押さえたいポイントとは?」

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失敗する人に陥りがちな「管理職の仕事」の5つの勘違い

管理職のなかには、自身の仕事を適切に理解できていないケースもあります。「自分が成果を出す仕事」や「部下に指示を出すだけの仕事」などの点で勘違いが生じているためと考えられます

もし、管理職の仕事を勘違いしたまま仕事を進めてしまうと、チーム全体のパフォーマンスを低下させかねません。

ここでは、勘違いされやすい管理職の仕事について、以下の5点を解説します。

①管理職は自分が成果を出す仕事

管理職に求められるのは、チーム全体で成果を出す仕組みをつくることです。

しかし、プレイヤー時代に高い成績を残していた方ほど、「自分が動けば結果が出る」と考える傾向があり、昇進後もその延長で仕事を進めてしまうケースがあります。

管理職自身が成果を出そうとした場合、部下に仕事を任せる機会が減ってしまい、チーム全体の成長が遅れかねません。加えて、管理職本人に業務が集中するため、不在時や異動時にチームが機能しなくなるリスクも高まります。

②部下に指示を出すだけがおもな仕事

管理職には、部下の状況を把握しながら進捗を確認し、必要に応じてフォローする役割も含まれています。

しかし、なかには部下には指示だけを出し、フォローが足りていない管理職も少なくありません。フォローが不足した状態が続くと、部下はつまずいても相談できず、問題を一人で抱え込みやすくなります。

結果として、業務の遅延やミスの発覚が遅れ、チーム全体の成果に悪影響を及ぼすおそれがあります。

③部下の仕事をすべて把握し管理する仕事

管理職の役割は、チームの方針を示したうえで部下に判断を委ね、成果につなげることです。

しかし、管理職の「管理」を文字どおりに受け取り、部下のあらゆるタスクを監視しなければ不安を感じてしまうケースもあります。

過度な管理が続くと、部下は上司の確認がなければ動けない状態に陥りやすくなります。この状態が続けば、チーム全体の判断スピードが落ち、業務効率が低下するだけでなく、部下の主体性も失われてしまうでしょう。

④トラブルが起きたときだけ対応する仕事

管理職には、日頃からチームの状況を把握し、問題を未然に防げる環境をつくる役割があります。

しかし、日常的なマネジメント業務は目に見えにくいため、緊急対応だけが管理職の仕事と捉えられてしまうケースが少なくありません。

管理職が受け身の姿勢のままでは、問題の予兆を見逃しやすくなり、同じトラブルが繰り返されるリスクが高まります。トラブルが頻発することで、チームの士気が低下し、会社全体の業務にも支障をきたすリスクもあります。

⑤現場の業務から完全に離れる仕事

管理職には、現場の実情を把握したうえでマネジメントに臨み、的確な判断を下す役割があります。

しかし、「管理職はマネジメントに専念すべき」と役割を狭く捉え、昇進を機に現場から距離を置きすぎてしまうケースも見受けられます。

管理職が現場の感覚を失った状態では、部下が抱える課題に気付かず、的外れな指示を出しかねません。その結果、部下からの信頼も低下し、チーム運営そのものが不安定になる可能性があります。

管理職の仕事で勘違いが起きる3つの理由

管理職の仕事には、チーム運営や部下育成、経営方針の実行など、さまざまな役割が含まれています。それにもかかわらず、管理職の仕事で勘違いが起きる背景には、昇進前後の環境や教育体制に課題が存在します。

管理職の仕事を勘違いする理由を正しく把握すれば、管理職を務める自身の状況を客観的に振り返り、働き方や環境を見直すきっかけになるでしょう。

ここでは、管理職の仕事で勘違いが起きる理由について、以下の3点を解説します。

①プレイヤーとしての成功体験を引きずってしまう

管理職に昇進する方の多くは、プレイヤー時代に優れた実績を残しています。自分のやり方で成果を出してきた経験が強い分、管理職になってもプレイヤーの延長線上で仕事を続けてしまう傾向が見受けられます。

このような方の傾向として、自分の判断が正しいと勘違いし、部下に仕事を委ねるよりも自分で動きがちです。この状態ではチーム全体を見渡す視点が欠けたまま、個人プレーに偏った管理職になってしまうおそれがあります。

②管理職の本来の仕事内容が見えにくい

プレイヤーの仕事は売上や制作物などの形で成果が見えやすい一方、管理職の仕事は目に見えにくい性質をもっています。実際、チームの方向性を定める、部下の成長を支援するなどの業務は、数値化できず評価されにくい傾向があります。

こうした背景から、管理職自身が「自分の仕事が正しいのかわからない」と考えるケースは少なくありません。管理職自身も自分の仕事を正しく認識できず、手探りでマネジメントを続けてしまう可能性があります。

③管理職になる前にマネジメントを学ぶ機会が少ない

多くの企業では、プレイヤーとして成果を上げた社員が管理職に昇進します。

しかし、企業によっては、昇進前にマネジメントを学ぶ機会が用意されているとは限りません。

マネジメントの基本を学ばないまま役職に就くと、自分の経験や感覚だけで部下を導く必要があります。その結果、場当たり的な対応が増え、チーム運営が不安定になりやすい管理職が生まれてしまいます。

【体験談】管理職の仕事でよくある失敗

管理職としての経験が浅い場合、本人が気づかないうちに失敗を重ねてしまうケースも少なくありません。実際、部下との関わり方や業務の任せ方に課題を抱える管理職は多く、SNS上でも管理職への不満や悩みに関する投稿が多数見受けられます。

こうした失敗例を事前に知っておけば、自身のマネジメントを振り返り、同じミスを未然に防ぐヒントが得られるでしょう。

ここでは、管理職の仕事でよくある失敗について、以下の3点を解説します。

①部下の成果を奪ってしまう

管理職が陥りやすい失敗の1つに、「部下の成果を自分のものにしてしまう」ケースがあります。

SNS上でも、「上司が自分の企画を自分の手柄として報告していた」や「提案が通ったのに、上司のプレゼンとして発表された」などの声がありました。

このような事態が起きる原因は、管理職自身がチームの成果と自分の評価とを結びつけすぎている点にあります。失敗を避けるには、部下の頑張りを正当に評価し、成果を本人の功績として周囲に伝える姿勢が欠かせません。

あまり仕事が得意じゃない上司に俺の成果をとられた~!上役に評価されてるやんけなんでや~

出典:X

②コミュニケーションがうまくとれない

管理職のなかには、部下とのコミュニケーションがうまくとれていない方も少なくありません。

SNS上でも、「上司に相談しても話を聞いてもらえない」や「一方的に指示されるだけで会話にならない」などの不満の声が散見されます。

この背景には、管理職が指示を出すことに比重を置きすぎて、部下の話を聞く姿勢が不足している点が挙げられます。こうした失敗を避けるには、定期的な1対1でのミーティングを設けて、部下が意見を伝えられる場を確保することが欠かせません。

自分の意見ばかり押し付けるまともにコミュニケーションとれない上司を持った時の絶望感は異常

出典:X

③上司自身で業務を抱えすぎている

管理職の失敗として、自分で業務を抱え込みすぎるケースもあります。

SNS上では、「上司が全部やろうとして、結局チーム全体が回っていない」や「忙しすぎてマネジメントが後回しになっている」などの指摘が目立ちます。

このような状態に陥る原因は、管理職のなかで、「自分でやったほうが早い」という考え方が習慣化しているためです。こうした事態を防ぐには、業務の優先度を整理し、部下に任せられるタスクを切り分ける仕組みづくりが欠かせません。

上司、大前提業務抱えすぎで多忙なんだよな。というか多分上司の方が病んでそう。

出典:X

【重要】「正しい管理職」の在り方とは?

管理職には、チームをまとめながら成果を出し、部下の成長を支える役割が求められます。具体的には、目標達成に向けた行動や環境整備、組織と現場の調整など、チーム全体を機能させるための幅広い業務を担っています。

正しい管理職の在り方を理解すれば、「管理職として何をすべきか」が明確になり、行動の優先順位も定まりやすくなるでしょう。

ここでは、正しい管理職の仕事について、以下の5点を解説します。

①チームの目標達成に向けて行動する

管理職に求められる仕事は、チーム全体で目標を達成することです。

このような役割から、個人の成果ではなく、チームとしてどのように目標に近づくかを考え、メンバーの力を最大限に引き出す行動が欠かせません。具体的には、チーム目標の設定や進捗の共有、メンバーごとの役割の明確化といった行動が挙げられます。

管理職が目標を示すことで、チーム全体のモチベーションを高め、組織としての成果にもつなげやすくなるでしょう。

②部下が成長できる環境を整える

管理職には、部下のスキルアップや成長を後押しする環境づくりが求められます。

このことから、日常業務のなかで挑戦の機会を提供し、適切なフィードバックを通じて部下の学びを促進する姿勢が欠かせません。具体的には、新しい業務への挑戦を任せたり、定期的な振り返りの場を設けたりする行動が挙げられます。

部下が成長すれば、チーム全体の対応力が高まり、管理職が細かく指示を出さなくても業務が回る体制を築きやすくなるでしょう。

③部下が働きやすい環境を整える

働きやすい環境が整っていなければ、部下のパフォーマンスや定着率にも影響を及ぼしかねません。

このような点から、管理職は、部下が安心して業務に集中できる環境を整備する役割も担っています。具体的には、業務量の偏りを調整したり、人間関係の問題を早期に把握したりする行動が挙げられます。

こうした取組みによってチーム内のストレスが軽減されれば、離職率の低下や安定的なチーム運営の実現にもつながるでしょう。

④組織と現場の調整をする

管理職は、経営層の方針と現場の実態をつなぐ橋渡し役です。経営方針をそのまま現場に伝えるだけでなく、現場の声を経営層にフィードバックする役割も求められます

具体的な取組みとしては、経営目標を現場の業務に落とし込んだり、現場で起きている課題を経営会議で共有したりする行動が挙げられます。

この調整がうまく機能すれば、現場の負担を抑えながら経営目標を達成しやすくなるでしょう。

⑤チームの問題やトラブルを解決する

チーム内で発生する問題やトラブルに対して、迅速かつ的確に対応することも管理職の仕事です。具体的には、問題の原因をチームで特定したり、再発防止策を共有したりする行動が挙げられます。

解決の過程をチーム全体で経験すれば、同様のトラブルが起きた際にメンバー自身で対応できる力が育ち、自走できるチームの構築にもつながるでしょう。

ただし、すべてを自分で解決するのではなく、メンバーと協力しながら原因を特定し、再発防止策を講じる姿勢が求められます。

管理職として成長するための5つの方法

管理職として働くなかで、マネジメントの難しさや自身の課題に悩む方は少なくありません。具体的には、部下との関わり方や業務の任せ方、チーム全体の状況把握など、プレイヤー時代には求められなかったスキルに戸惑うケースが多く見られます。

ただ、上記のような課題は、ポイントを意識して行動を見直すことで、少しずつ改善できます。一度にすべてを変えるのではなく、取り組みやすいものから実践してみましょう。

ここでは、管理職として成長するための方法について、以下の5点を解説します。

①部下とコミュニケーションをとり信頼関係を築く

部下との信頼関係が築けていないと、指示が伝わりにくくなり、チームの連携に支障をきたします。相談や報告が滞れば、問題の発見が遅れ、トラブルが深刻化するリスクも高まります。

このような事態を避けるためには、日頃から部下の話に耳を傾け、意見を受け止める姿勢を示しましょう。部下との信頼関係が築ければ、情報共有がスムーズになり、トラブルを事前に防ぎやすくなります。

②部下に仕事を任せる習慣をつける

仕事を自分で抱え込む習慣が続くと、管理職自身が疲弊するだけでなく、部下の成長機会が失われます。チーム全体の対応力が育たず、管理職不在時に業務が停滞するリスクも生じかねません。

部下を成長させるためには、意識的に業務を任せて、メンバー一人ひとりの責任感とスキルを向上させましょう。任せた後は進捗を確認しつつ、必要に応じてフォローする体制を整えることで、部下も安心して働きやすくなります。

③ほかの管理職のやり方を真似する

自己流のマネジメントに固執すると、視野が狭くなり、改善の糸口を見つけにくくなります。経験の浅い管理職の場合、手探りの状態が長引くほどストレスを感じるケースも少なくありません。

自身のやり方に不安があるときは、社内外で成果を出している管理職のやり方を観察し、取り入れられる部分を積極的に真似しましょう。マネジメントの引き出しが増えれば、自身がやるべきことが明確になり、管理職として成長できます。

④マネジメントスキルを学ぶ

マネジメントスキルを学ばないまま管理職を続けると、感覚的な判断に頼りがちになります。場当たり的な対応が増えれば、チーム運営が安定せず、メンバーからの信頼を失うおそれも否定できません。

このような事態を避けるためにも、書籍やセミナー、外部研修などを活用し、マネジメントを学ぶ機会を確保することが大切です。理論と実践を組み合わせることで、根拠のある判断ができ、管理職として自信を持てるでしょう。

⑤チーム全体の状況を把握できる環境を整える

チームの状況が見えない環境では、業務の偏りやメンバーの不調に気づくことが難しくなります。

このような点から、チームの状況を日常的に把握できる仕組みを取り入れ、問題を早期発見できる環境を整えることが大切です。

たとえば、日報をDX化できる「ビヨンド日報くん」を活用すれば、日報の提出と同時にメンバーごとの稼働状況や業務内容を集計できます。顧客別・プロジェクト別の工数が一覧で確認できるため、業務量の偏りや進捗の遅れを素早く把握できるでしょう。

こうしたツールを活用して情報の可視化を進めることで、管理職はデータにもとづいた判断がしやすくなり、チーム全体の生産性を安定的に高められます。

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【まとめ】管理職の仕事を勘違いせずやるべきことを明確にしよう

本記事では、管理職の本当の仕事や成長するための方法について解説しました。

管理職の仕事は、自分が成果を出すことではなく、チームで成果を出せる環境を整えることです。「指示を出すだけ」「トラブル対応だけ」といった偏った認識のままでは、チームのパフォーマンスは向上しません。

正しい管理職の在り方を理解し、部下との信頼関係を築きながら、チーム全体の状況を把握する仕組みを整えていくことが成長への第一歩です。チームの状況を可視化したい場合は、「ビヨンド日報くん」のような業務管理ツールも活用する方法もあります。

まずは自身のマネジメントを振り返り、勘違いしていた点がないかを確認して、直すべき部分を見つけましょう。

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監修
yama13

yama13
慶應義塾大学卒。2020年より中小企業の経理業務に従事。現在は経理と並行してマーケティング領域も担当し、数字に基づく経営状況の分析を得意とする。実務視点と戦略的な思考を活かし、現場に即した改善提案を行っている。