薬品管理システムのおすすめ10選!規制準拠や保管・輸送に強いタイプなど

業務効率化

研究機関や製造業において、化学物質・薬品の適切な管理は法令順守と安全確保の観点から極めて重要な課題となっていることでしょう。

近年の法改正により、リスクアセスメントの実施義務化やSDS(安全データシート)の定期更新といった新たな要求事項が追加され、従来の手作業やExcel管理では対応が困難になってきました。このような背景から、薬品管理システムの導入が急速に進んでいると言われています。

本記事では、規制準拠から保管・輸送管理まで、様々な用途に特化したおすすめの薬品管理システム10選をご紹介。

それぞれのシステムの特徴や適用場面を詳しく解説していくので、自社に最適なシステム選びの参考にしてみてください。

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規制準拠・監査証跡に強い薬品管理システム

まずは法令改正への対応や監査証跡の確保を重視する企業向けに、以下2つのシステムをご紹介します。

  • ESH Clouds-Chemicals
  • STORAGE CS

ESH Clouds-Chemicals

ESH Clouds-Chemicalsは、株式会社アイアンドディーが提供する次世代型の化学物質管理システムです。

最大の特徴は、AI-OCR技術を活用したSDS自動登録機能。高い精度でSDSの内容を自動読み取りできるため、手作業による登録工数を大幅に削減できるようになります。

システムには3,000種類以上の化学物質情報がデータベースとして標準搭載されており、新規物質を登録する際も既存データを活用してスピーディーに作業を進めることができるはずです。

日本国内の主要11法規(労働安全衛生法、毒物及び劇物取締法、消防法など)の最新情報をリアルタイムで追従し、法令改正時も自動で内容が更新される仕組みになっています。

多拠点展開にも優れており、試薬ラベルの言語を英語・中国語・ベトナム語・タイ語・インドネシア語で出力可能。

グループ会社単位でダッシュボードを分離できるため、各拠点の独立性を保ちながら全社統制も実現できる設計となっています。

リスクアセスメント機能では、厚生労働省推奨のCREATE-SIMPLE手法をはじめ、コントロールバンディングや許容ばく露濃度(PEL)測定など複数の評価方法に対応。評価結果の履歴管理と監査証跡の確保も万全です。

項目内容
最大の特徴AI-OCRによるSDS自動登録で工数を70%削減、日本の11法規に完全対応
おすすめケース多拠点の化学物質管理を法令対応込みで統制したい研究・製造部門
初期費用要お問い合わせ
月額/年額費用要お問い合わせ
おすすめ企業SDS更新・監査対応の属人化を解消したい化学/製薬/大学研究機関
公式サイトhttps://www.iad.co.jp/eshclouds/chemicals.html 

STORAGE CS

STORAGE CSは、オリエンタル技研工業株式会社が開発したクラウド型薬品管理システムで、1998年から続くSTORAGEシリーズの最新版として位置付けられています。

薬品1本1本にバーコードを貼付して個別管理を行い、取り出し・返却時のバーコード読み取りだけで「誰が・いつ・何を・どれだけ」使用したかを自動記録できるのが大きな特徴です。

標準搭載の薬品カタログ(東京化成工業、富士フイルム和光純薬、ナカライテスクの製品情報)は年2回自動更新され、安衛法・毒劇法・消防法などの大規模改正内容も随時システムに反映される仕組みとなっています。

リスクアセスメント機能では、従来のコントロールバンディング法に加え、2023年法改正で重要性が増したCREATE-SIMPLE手法にも対応。ばく露濃度の推定とリスク評価を体系的に実施できる環境を提供しています。

薬品取り出し時にはGHS分類に基づく危険性を音声アラートで通知し、使用期限が近い薬品についても事前登録したメールアドレスに自動通知される仕組み。教育やリスクアセスメントの一環として活用できる機能も充実しています。

高圧ガス管理にも対応しており、ガスボンベを中身のガスと紐付けて個別管理することも可能。残圧や本数の管理も行えるため、研究施設における包括的な化学物質管理を実現できるようになるでしょう。

項目内容
最大の特徴薬品1本単位のバーコード管理とCREATE-SIMPLE対応のリスクアセスメント
おすすめケース研究所や病院での試薬管理と法令帳票作成を効率化したい組織
初期費用要お問い合わせ
月額費用要お問い合わせ
おすすめ企業GHS・安衛法改正対応を急ぐ大学・製薬・化学メーカー
公式サイトhttps://www.orientalgiken.co.jp/storage_cs/ 

トレーサビリティに強い薬品管理システム

医療機関における薬品管理では、ロット番号や使用期限の正確な把握、そして使用履歴の追跡可能性(トレーサビリティ)が重要となります。

特に医療事故防止や薬事法遵守の観点から、「いつ・どこで・誰が・どの薬品を使用したか」を確実に記録できるシステムが必要になることでしょう。

ここでは、医療機関の薬品トレーサビリティ強化に特化したシステムをご紹介します。

  • MICS
  • ENIFwin Nex-Sus
  • システムK-1 CUBE

MICS

MICSは、株式会社ダンクネットが開発した医療機関向けの薬剤管理システムです。

重症部門システムのエキスパートとして知られる同社が、ICUやNICU、手術室などの集中治療領域で培ったノウハウを活かして構築されたのが特徴となっています。

病院内の薬剤部倉庫を中心とした医薬品の流れをまるっと管理でき、在庫状況から請求処理、発注業務、納品確認、各部署への払出まで一連の業務の流れを統合的にサポート。

単なる在庫管理にとどまらず、薬剤部倉庫の運用状況を詳細に把握できるダッシュボード機能もあります。

特筆すべきは電子カルテシステムとの連携機能で、患者の処方データと薬剤在庫情報を紐付けることで、病院全体のコスト最適化に貢献できる点です。重複投与の防止や適正在庫の維持が実現され、医療安全の向上と経営効率化を同時に達成できるようになるでしょう。

ロット管理や使用期限管理についても細かく対応し、薬剤師の業務負担を軽減しながら確実なトレーサビリティを確保。薬事法で求められる記録保持義務にも対応した機能設計となっています。

項目内容
最大の特徴病院内の在庫/請求/発注/納品/払出を統合し、電子カルテ連携も実現
おすすめケース薬剤部倉庫のロット/期限管理を確実に押さえたい病院
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月額費用要お問い合わせ
おすすめ企業院内物流の標準化と誤投与抑止を進めたい中規模以上の病院
公式サイトhttps://www.danknet.co.jp/product/mics/ 

ENIFwin Nex-Sus

ENIFwin Nex-Susは、医薬品卸売大手の東邦薬品株式会社が開発した統合型在庫管理システムです。医療現場の声を直接収集できる立場を活かし、実用性と操作性を重視した設計が施されています。

システムの最大の強みは、医薬品のみならず医療材料や検査薬まで含めた院内物流をまとめて管理できるようになること。中小病院向けのスタンドアロン型から、大規模医療機関に対応するネットワーク構成まで、施設規模に応じた柔軟な導入形態を選択できるようになっています。

期限管理機能では、期限付きバーコードシステムによって先入先出(FIFO)を自動で実現。使用期限の近い薬品から優先的に使用されるよう誘導し、廃棄ロスの最小化に貢献してくれます。

また、ハンディターミナルでバーコードを読み取る機能もあるため、出庫・入庫・棚卸作業の省力化と正確性向上を両立できるでしょう。

データ出力機能も充実しており、オリジナル帳票の作成や外部システムとのデータ連携にも対応。入札価格管理システムや麻薬管理システムとの連携オプションも用意されています。

項目内容
最大の特徴医薬品〜医療材料まで院内物流を一元化し、期限先入先出を徹底
おすすめケース不動品/期限切迫の削減と部署横断の運用標準化を目指す病院
初期費用要お問い合わせ
月額/年額費用要お問い合わせ
おすすめ企業中小〜大規模病院(採用500件超の実績)
公式サイトhttps://www.tohoyk.co.jp/support-system/enifwin-nex-sus/ 

システムK-1 CUBE

システムK-1 CUBEは、中央システムサービス株式会社が開発した医薬品在庫管理システムで、価格管理機能の充実度において他システムと差別化を図っています。

医療機関内の一次部門(元倉庫・薬局)から二次部門(病棟・診療科)まで、管理範囲を段階的に拡張できる柔軟な構成が特色となっています。

GS1コード(国際標準商品コード)に完全対応し、グローバルスタンダードに準拠したトレーサビリティ管理を実現。ハンディターミナルを活用することで、効率的なデータ入力と正確な在庫把握をサポートしてくれます。

価格管理面では、月間購入集計から月末在庫金額、棚卸金額や後発医薬品の使用割合、薬価差益まで詳細な分析機能を搭載。

医療機関の経営判断に必要な財務データを自動集計し、収益性向上に直結する情報を提供してくれることでしょう。

帳票出力機能も優秀で、全ての統計帳票をExcel形式で出力可能。履歴データも項目選択してExcel・テキスト形式での出力に対応しているため、データの二次利用や外部システム連携が容易になります。

オンライン発注機能によって卸業者への発注業務も自動化でき、見積価格管理機能と組み合わせることで、購入コストの最適化も実現できるようになるはずです。

項目内容
最大の特徴GS1対応/EXCEL帳票/価格管理を備え、広範囲をカバーしている
おすすめケース病棟請求を含めた院内全体の在庫・価格統制を進めたい法人
初期費用要お問い合わせ
月額費用要お問い合わせ
おすすめ企業複数診療科/複数施設を持つ医療法人
公式サイトhttps://chuoss.co.jp/business/k1cube/ 

保管・輸送・温度管理に強い薬品管理システム

医薬品や食品の品質保持においては、温度管理は極めて重要。

ここでは、薬品の保管・輸送における温度管理に特化したシステムをご紹介します。

  • T&D おんどとり WebStorage+TRシリーズ
  • Ontrasys Cloud
  • LogView+G-TAG TempView

T&D おんどとり WebStorage+TRシリーズ

T&D おんどとり WebStorage+TRシリーズは、株式会社ティアンドデイが提供するクラウド連携型の温度管理システムです。

システムの核となるのは、無料で使える「おんどとり Web Storage」サービス。対応するTRシリーズロガーが自動でデータをクラウドに送信し、PCやスマートフォンからいつでもデータの確認とダウンロードができるようになります。

豊富な機種ラインナップも大きな魅力で、温度専用から温湿度、CO2、照度、紫外線まで多彩な測定項目に対応。

防水・防塵仕様の機種や、有線LAN・無線LAN・Bluetooth通信に対応したモデルなど、設置環境に応じて最適な機種を選択できるでしょう。

特に医療・製薬分野では、冷蔵庫内の温度記録を24時間365日継続して行い、GDP要求事項に準拠した記録管理を低コストで実現。

スマートフォンアプリ「T&D Thermo」を使えば、現場でのデータ確認からPDFレポート作成まで完結できるため、薬剤師の業務効率化にも貢献してくれます。

項目内容
最大の特徴無料クラウド(WebStorage)への自動保存とアラート監視をクラウド運用
おすすめケース冷蔵庫/倉庫の温度記録を低コストで常時監視したい医療機関/卸
初期費用要お問い合わせ
月額費用要お問い合わせ(WebStorageは無料)
おすすめ企業GDPに沿った逸脱監視を手早く始めたい病院・薬局・卸
公式サイトhttps://www.tandd.co.jp/ 

Ontrasys Cloud

Ontrasys Cloudは、TOPPANエッジ(旧トッパン・フォームズ)が開発したGDP・HACCP対応の温度管理システムです。

医薬品や食品の輸送・保管における品質確保を目的として設計されており、温度ロガー「オントレイシス タグ」とクラウドシステムの連携によって、包括的な温度履歴管理を実現しています。

最大の特長は、温度データと位置情報を同時に取得できる点。RFID技術を活用したオントレイシス タグが温度を記録し、専用スマートフォンアプリがGPS位置情報を付加してクラウドに送信。

「いつ・どこで・どの程度の温度変化があったか」を正確に把握できるようになるでしょう。

輸送品質と保管品質の両方に対応するため、通常温度タイプから液体窒素輸送容器に対応する-196℃仕様まで、幅広い温度範囲をカバー。

電源には単4アルカリ電池を採用し、約1年間の連続運用が可能。防塵・防水仕様のため、水がかかる環境でも安心して使用できるでしょう。

災害時や停電時でも温度記録が継続されるため、重要な医薬品の品質保証に欠かせないバックアップ機能も確保されています。

項目内容
最大の特徴温度ロガー+クラウドで保管/輸送の温度・位置情報を自動取得
おすすめケース物流を含めた一気通貫の温度トレーサビリティが必要な製薬/3PL
初期費用要お問い合わせ
月額/年額費用要お問い合わせ
おすすめ企業輸送品質と保管品質をまとめて可視化したい企業
公式サイトhttps://www.edge.toppan.com/ontrasys/product/sensing/ontrasys_cloud.html 

LogView+G-TAG TempView

LogView+G-TAG TempViewは、S3プラットフォーム社が提供するクラウド型温度監視システムです。

PoE(Power Over Ethernet)機能を搭載した温度ロガー「G-TAG TempView」と、クラウドサービス「LogView」を連携させることで、医薬品・食品・半導体製造現場での常時温度監視を実現しています。

システムの最大の強みは、停電時や通信障害時でもデータを欠損させない信頼性の高い設計。温度ロガーには日本ガイシ製「EnerCera」リチウムイオン二次電池が内蔵されており、主電源が停止した際も自動でバックアップ電池に切り替わり、内蔵メモリへのデータ保存を継続してくれます。

復旧後にはこれらのデータを自動で一括送信するため、温度記録の断絶を防ぎ、監査時に必要な連続記録を確実に維持することが可能です。

発熱・発火・爆発の危険性が極めて低い安全な電池を採用し、性能劣化も少ないため、長期間安定した運用ができるでしょう。

異常発生時には管理者へ通知が飛ぶようになっているため、現場での対応もスムーズになります。

項目内容
最大の特徴PoEロガーで停電時も記録継続→クラウドLogViewに集約
おすすめケース全国倉庫を集中監視し、GDP逸脱対応を迅速化したい卸・3PL
初期費用要お問い合わせ
月額/年額費用要お問い合わせ
おすすめ企業温度マッピング→監視設計→クラウド運用まで一括導入したい企業
公式サイトhttps://www.s3platform.jp/ 

院内連携に強い薬品管理システム

病院における薬品管理においては、電子カルテシステムや会計システムといった他のシステムと連携することで、業務効率化を総合的に進めていきたいというニーズも多いでしょう。

ここでは、院内の各部門システムとの連携機能に優れた薬品管理システムをご紹介します。

  • ODSS
  • 医薬品在庫管理システム

ODSS

ODSSは、鍋林株式会社が提供するクラウド型医薬品在庫管理システムです。

最大の特徴は、薬価と新薬情報の情報を自動で更新する機能。ログインするだけで常に最新の薬価データと新薬マスタが反映されるため、病院側での手作業による更新作業は不要となります。

専用サーバー設置も必要なく、インターネット環境とPCがあれば即座に利用開始できる手軽さも魅力です。

VAN(付加価値通信網)を活用して卸業者と連携もできるため、オンライン発注から電話発注、データ発注など様々な発注を効率化できます。

ハンディターミナルとバーコードを活用した効率化機能も充実。棚卸では「箱」「バラ」の単位切り替えが簡単に行え、入出庫作業の省力化を実現。ロット・有効期限付きバーコード読み取りにより、トレーサビリティ要求にも対応できるようになるでしょう。

病棟や各科からの薬品請求業務のオンライン化により、従来の伝票ベースの業務をデジタル化。請求ミスの防止と業務効率向上を同時に達成できます。

不動品管理機能では、卸への返品可能品目を自動抽出し、ロス削減にも貢献してくれます。

項目内容
最大の特徴クラウドで薬価・新薬を自動反映し、ロット/期限・払出・発注まで一体運用
おすすめケース短期導入で病院在庫を標準化し、VANや部門連携を強化したい
初期費用約300,000円〜
月額費用月額20,000円〜
おすすめ企業オンプレ保守を避け、費用と運用負荷を抑えたい病院・薬局
公式サイトhttps://www.nabelin.co.jp/business/medical-system/odss/hospital 

医薬品在庫管理システム

株式会社日立システムズエンジニアリングサービスが展開する医薬品在庫管理システムは、電子カルテシステムとの密接な連携を特長とする高機能なシステムです。

病院の基幹業務システムとして位置づけられ、オーダ情報と実施情報から医薬品の消費量を正確に算出する仕組みを構築しています。

システムの核となるのは、電子カルテや会計システムから取得したオーダ情報の自動解析機能。

処方データや注射オーダーなどの診療情報をリアルタイムで取り込み、各医薬品の消費予測量を算出することが可能です。この情報を基に発注予定を自動生成し、VAN発注にも対応した効率的な調達の流れを実現してくれます。

部門横断の財務・管理会計データの活用も重要な特徴となっています。薬剤部での在庫情報と経理部での予算・実績情報を連携させることで、医薬品費の詳細分析と予算統制ができるように。

診療科別や疾患別、患者別の医薬品消費を分析することで、経営判断に必要な多角的な視点での情報提供を行ってくれるでしょう。

各種帳票の標準出力機能も充実しており、月次の使用量集計から年次の購入実績分析まで、監査や経営分析に必要な帳票を自動生成。破損管理、返品管理、棚卸業務など、薬品管理に関わる業務全体をシステムでカバーし、業務手順の標準化を推進してくれます。

項目内容
最大の特徴オーダ/実施情報から消費量を算出し、発注予定を自動生成(VAN発注対応)
おすすめケース電子カルテ/会計と密に連携して自動発注まで繋げたい
初期費用要お問い合わせ
月額費用要お問い合わせ
おすすめ企業部門横断の財務/管理会計まで在庫データを活用したい病院
公式サイトhttps://www.nddhq.co.jp/solution/medical/medical-stock-management.html 

薬品管理システムの選び方

せっかくシステムを導入するのであれば、「こんなはずじゃなかった」という事態は避けたいところ。

以下5つの観点から検討を進めていき、自社に合ったシステムに絞り込んでいきましょう。

法規要件を先に洗い出しておく

薬品管理システム選定の第一歩としては、まず適用される法規制の全体像を把握することが重要。

薬品を取り扱う組織では、労働安全衛生法、毒物及び劇物取締法、消防法、化学物質排出把握管理促進法(化管法)など、複数の法令が同時に適用されるケースが大半となっています。

特に2023年の安衛法改正により、リスクアセスメント対象物質が段階的に拡大され、2026年4月には約2,900物質まで増加予定です。SDS(安全データシート)の定期更新義務化も始まっており、手作業での対応には限界があるはず。

自社の場合はどのような放棄要件を満たさなければ行けないのかを洗い出したうえで、その要件に対応したシステムを選んでいきましょう。

トレーサビリティの粒度を決めておく

医薬品のトレーサビリティについてどの程度まで求められるかは、取り扱う製品や業界により大きく異なります。

ロット番号管理は基本要件として、有効期限管理や個体レベルでのシリアル番号管理まで、どのレベルまで対応が必要かを事前に決定しておきましょう。

なお、高精度なトレーサビリティを実現するほどシステムコストは上昇するため、要求と実運用のバランスを考慮して粒度を決めていきたいところです。

GDPの監視範囲を決めておく

GDP(Good Distribution Practice)ガイドラインに基づく温度管理では、保管と輸送のどちらまで監視対象とするかで、必要なシステム構成が大きく変わってきます。

保管のみの場合は冷蔵庫や倉庫への据え置き型温度ロガーで対応可能ですが、輸送まで含める場合は位置情報連携可能な可搬型システムが必要となるでしょう。

特に多拠点展開を行う企業では、全拠点の温度データを一元監視できるクラウドシステムを選ぶのがおすすめです。

連携先とデータ項目を固定しておく

病院では電子カルテシステムとの連携が業務効率化の鍵となることでしょう。処方オーダー情報から医薬品消費予測を行い、適正在庫の維持と自動発注を実現するためです。

それぞれについて連携する方法(APIなど)やデータ項目(品目コード、数量、価格など)、更新頻度(リアルタイムなのか日次なのか、など)を事前に確定しておきましょう。

なお病院では会計・診療系システムとの親和性も忘れずに検討しておきます。

既存のシステムで物足りなければ独自開発

市販のパッケージシステムでは対応できない特殊要件がある場合、自社・自機関に適したシステムを独自で開発するのもおすすめです。

特に大学病院や大規模な研究機関では、領域が多岐に渡るゆえにパッケージでは痒いところに手が届かないケースもあるはず。そういった場合には独自開発をすることで、長期的な費用対効果を最大化することが可能です。

なお、この記事を公開しているBPS株式会社では、システムの受託開発を行っています。

開業時の2007年から、「家庭教師のトライ」で知られるトライグループ様やサイバーエージェント様などの大手企業から、慶應義塾大学様や東京大学様などの教育機関まで幅広くご支援させていただきました。

70以上の自治体で導入されている「ビヨンド入退くん」や多くの教育期間や教材会社に利用されている「超教科書」などの自社プロダクトも多く展開しております。

「パッケージではいまいちやりたいことができない」「特殊な他システムとの連携も妥協したくない」といったケースにはぜひご相談ください。

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薬品管理システムの料金目安

薬品管理システムの導入費用は、システム規模や必要機能により大きく変わります。

一般的な料金としては以下のようなイメージを持っておき、ここを軸として費用感を検討するのがおすすめです。

初期費用は数十万〜のケースが多い

クラウド型システムの場合、初期費用は30万円程度から始まり、オンプレミス型では100万円を超えるケースも珍しくありません。

一方、高機能なシステムや複雑な連携要件がある場合は、初期費用が500万円を超える場合も考えられます。

特に温度監視システムと連携する場合や、多拠点対応が必要な場合は、機器調達費用も加算されるため注意が必要となるでしょう。

月額費用は約2万円〜数万円台が目安

月額運用費用は、利用者数や管理対象品目数により変動しますが、小規模なもので月額2万円程度、中規模以上では月額10万円前後が一般的。

なおクラウド型システムの場合、サーバー保守費用やシステムアップデート費用が月額料金に含まれるため、別途保守費用の支払いは不要です。

一方、オンプレミス型では年間保守費用として初期費用の10-20%程度を見込んでおきましょう。

システム切替時の落とし穴を避けるポイント

薬品管理システムに限らず、旧システムを新システムに移行するときの注意点は様々存在します。

特に、薬品管理システムは大規模なシステムであり、法規要件もあるため失敗はできません。現場での混乱を招かないためにも、以下のような対策を行っておくと良いでしょう。

品目データを整理・正規化を済ませておく

システム移行で最も時間を要するのがデータの整備作業。

長年運用してきたシステム・Excelでは、同一医薬品が複数の品目コードで登録されていたり、廃番品が残存していたりするケースが頻発しがち。こういった状況を整理していく必要があります。

この作業は移行の2-3ヶ月前から開始し、品目数が多すぎてやりきれない場合は専門業者・ベンダーへの委託も検討しましょう。

棚卸と初期在庫移行を同日に実施する

在庫データの移行では、旧システムとの差異を最小化するため、棚卸実施日と新システムでの初期在庫登録を同一日に設定することがおすすめです。

理想的には、旧システムの運用停止や棚卸の実施、新システムでの運用開始を連続して行う「ビッグバン移行」というやり方で移行しましょう。

移行日は業務量が少ない週末や祝日を選択し、万一のトラブルに備えて十分なサポート体制を確保しておくことが重要。

また、移行後しばらくは 旧システムのデータを参照可能な状態で保持しておくと安心です。

44円/人〜の勤怠・工数管理に「ビヨンド日報くん」

薬品管理システムの導入と合わせて検討したいのが、現場スタッフの業務効率化。病院や研究機関、製薬企業では、薬品管理業務に従事するスタッフの工数把握や勤怠管理も重要な課題となっていることでしょう。

「ビヨンド日報くん」は、月額44円/人から利用できるクラウド型日報管理システムです。日報作成・工数管理が一つのシステムで完結し、薬品管理システムと並行して現場の業務効率化を実現できるようになります。

薬品管理業務に従事する薬剤師や研究員の日々の業務記録から、部門別・プロジェクト別の工数分析まで自動化できるようになります。

初期費用は0円で無料トライアルも実施できるため、導入のリスクも最小限。薬品管理システムの導入効果をさらに高めるツールとして、ぜひご検討ください。

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監修
yama13

yama13
慶應義塾大学卒。2020年より中小企業の経理業務に従事。現在は経理と並行してマーケティング領域も担当し、数字に基づく経営状況の分析を得意とする。実務視点と戦略的な思考を活かし、現場に即した改善提案を行っている。