設計や製造の現場では、多くの企業が図面管理の複雑さに悩まされていることでしょう。図面ファイルが複数の場所に分散して保管されていたり、必要な図面を見つけるのに時間がかかったり、最新版がどれかわからなくなったりするケースは珍しくありません。
図面管理システムを利用すると、図面・CADファイルなどの管理を効率させることが可能です。最近では AI を活用した類似図面検索機能や OCR(光学文字認識)機能を搭載したシステムも注目を集めています。
この記事では、特におすすめの図面管理システム10選を、クラウド型・CAD向け・コスパ重視などの観点から詳しく紹介します。
各システムの特徴や料金体系、適用企業についても解説しますので、ぜひ自社に最適なツールを選ぶための参考にしてみてください。
クラウドで始めやすい図面管理システム
クラウド型の図面管理システムは、初期投資を抑えて素早く導入できることが最大のメリット。サーバー設置や保守管理が不要で、インターネット環境があればどこからでもアクセスできるようになります。
特に以下の3つのシステムは、それぞれ異なる強みを持ちながら、導入しやすさと高機能を両立させています。
- CADDi Drawer
- TerioCloud
- Tomoraku DMS
CADDi Drawer

CADDi Drawerは、キャディ株式会社が開発した製造業データ活用クラウドです。
最大の特徴は、特許取得済みの独自画像解析アルゴリズムによる高精度な類似図面検索機能。AI-OCRによって手書き文字も含めた文字情報を自動でデータ化し、図面内の全文検索ができるようになります。
また、発注実績データの自動紐付けできる機能にも注目です。過去の調達価格やサプライヤー情報を図面と関連付けることで、見積業務や発注作業を大幅に効率化できるでしょう。
従来は担当者の記憶や経験に頼っていた業務を、誰でも最適な判断ができるよう標準化。設計から調達まで一貫したデータ活用によって、コスト削減と業務スピード向上につながるはずです。
導入企業からは「図面探索時間が数時間から数秒に短縮された」「調達業務の手配時間を60%以上削減できた」といった成果が報告されており、特に多品種少量生産を行う製造業で高い評価を得ています。
| 項目 | 内容 |
| 最大の特徴 | AI類似形状とOCRで図面を検索できる |
| おすすめ企業 | 見積りを短縮したい中小〜大手製造業 |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ |
| 公式サイト | https://caddi.com/ja-jp/drawer/ |
TerioCloud

TerioCloudは、沖電気工業が開発した図面管理クラウドサービスです。建設業や設備工事業での現場利用に特化しており、iPadやiPhoneでの図面閲覧・編集に優れた機能を提供しています。
最大の特徴は、縮尺計測機能を搭載していること。図面の縮尺通りにモバイル端末に表示し、アプリ内蔵のスケールや市販の三角スケールを使って正確な計測ができるようになります。
現場での測定ミスを防ぎ、作業精度の向上に貢献してくれるでしょう。
CADデータからPDFへの自動変換機能も優秀で、AutoCAD、JWCAD、Tfas、RebroなどのCADデータからデジタル図面を作成できます。写真撮影機能と連携することで、図面上の特定箇所をタップして現場写真を関連付けることができ、報告書作成も効率化できるはずです。
また、工事黒板の表示機能も搭載しており、現場での写真撮影業務をトータルでサポートしています。
日本郵政への導入事例では、全国2万件以上の施設管理業務において大幅な効率化を実現。現場でのペーパーレス化を進めたい建設・設備業界で注目されています。
| 項目 | 内容 |
| 最大の特徴 | iPadで縮尺計測まで出来る図面クラウドであること |
| おすすめ企業 | 現場をペーパーレス化したい建設・設備業 |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ |
| 公式サイト | https://www.oki.com/jp/TerioCloud/ |
Tomoraku DMS

Tomoraku DMSは、トモラク株式会社が提供するAI図面文書活用システムです。設計・生産技術・保全業務の効率化を目的として開発されており、独自のAI-OCR技術によって手書き図面まで高精度で文字認識できるようになっています。
生成AIを活用した関連文書の自動判別・表示機能が特に優秀で、検索した図面に関連する仕様書や部品表を自動で提案してくれます。従来は人手で行っていた関連資料の収集作業を大幅に効率化できるでしょう。
また、文書種別の自動判定機能によって、図面、仕様書、不具合報告書などを自動で分類し、目的の資料をより素早く見つけられるようになります。
フォルダ管理機能も充実しており、従来のファイル管理と同じ操作感で利用できます。登録時のファイル形式やファイル数に制限がなく、大量のデータも容量を気にせずアップロードできるのも魅力です。
権限機能によって、フォルダやファイルごとに細かなアクセス制御も設定できるようになっています。
設計管理システム「Tomoraku PLM」と連携することで、品番・属性管理やBOM管理までシームレスに行える点も大きな強みと言えるでしょう。
| 項目 | 内容 |
| 最大の特徴 | AI-OCRで手書き図面まで全文検索できる |
| おすすめ企業 | 紙図面とデジタル図面が混在する大手製造業 |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ |
| 公式サイト | https://www.tomoraku.co.jp/DMS/ |
BIM・3D CADに強い図面管理システム
BIM(Building Information Modeling)や3D CADを活用する設計現場では、従来の2D図面管理とは異なる要求があります。
3Dモデルと図面の同期、リビジョン管理、複数拠点での協業など、より高度な機能が求められるようになることでしょう。
以下の3つのシステムは、それぞれ特定のCAD環境に特化しながら、BIMや3D設計ワークフローに最適化された機能を提供しています。
- Autodesk BIM 360 Docs
- SOLIDWORKS PDM Professional
- Autodesk Vault Professional
Autodesk BIM 360 Docs

Autodesk BIM 360 Docs(現在はAutodesk Docsに名称変更)は、建設業界向けのクラウドベース図面管理システムです。
現在はAutodesk Construction Cloud(ACC)の一部として提供されており、BIMモデルと従来の図面を同一プラットフォームで管理できることが最大の特徴となっています。
自動干渉チェック機能によって、設計段階でのミスを早期発見できるようになっているのにも注目です。
複数の設計者が同時にモデルを編集した際の干渉を自動で検出し、リアルタイムで関係者全員に通知してくれます。施工前の問題解決によって、手戻りコストを大幅に削減できるはずです。
モバイルアプリの充実も大きな魅力で、現場でのiPadやiPhone活用により、リアルタイムでの図面確認や修正指示ができるようになります。レビューワークフローでは承認履歴を詳細に記録し、変更経緯の追跡も容易です。
加えて、Forge APIによって外部ツールとの連携も柔軟に行えるため、既存の業務システムとの統合もスムーズに進められるでしょう。
建設プロジェクトの規模や複雑さに関わらず、設計から施工まで一貫したデータ管理を実現。特に大手ゼネコンでの導入が進んでおり、設計と施工の協業強化に大きな効果を発揮しています。
| 項目 | 内容 |
| 最大の特徴 | BIMモデルと図面を同一クラウドで共有できる |
| おすすめ企業 | 設計〜施工協業を強化したいゼネコン |
| 初期費用 | 要問合せ |
| 月額費用 | 要問合せ |
| 公式サイト | https://www.autodesk.com/jp/bim-360/ |
SOLIDWORKS PDM Professional

SOLIDWORKS PDM Professionalは、SOLIDWORKSに完全統合されたPDMシステムです。3D設計に特化した機能によって、SOLIDWORKS比率が高い機械設計部門で圧倒的な支持を得ています。
最大の強みは、SOLIDWORKSファイル間の複雑な参照関係を完璧に管理できること。アセンブリファイルと部品ファイルの関連性を自動で追跡し、ファイル名の変更や移動があっても参照関係を維持してくれます。
チェックイン・チェックアウトによる排他制御によって、複数人での同時編集時の競合を防げるようになっています。
Windowsエクスプローラーに統合されたインターフェースによって、従来のファイル操作感覚でPDM機能を利用できるのも魅力。設計者が新たな操作を覚える負担を最小限に抑え、導入初日から効果的に活用できるはずです。
また、バージョン管理機能では、過去のリビジョンを完全に保持しながら常に最新版での作業を保証してくれます。
ERP/BOM連携APIによって、設計情報を基幹システムと自動で同期できるように。設計変更が生産計画に即座に反映され、製造現場での混乱を防げるでしょう。
マルチサイト同期機能によって、海外拠点との設計協業も円滑に進められるようになっています。
| 項目 | 内容 |
| 最大の特徴 | SOLIDWORKSに完全統合された3D PDM |
| おすすめ企業 | SOLIDWORKS比率が高い機械設計部門 |
| 初期費用 | 490,800円〜 |
| 月額費用 | 135,100円〜 |
| 公式サイト | https://www.cadjapan.com/products/items/pdmworks_enterprise/price.html |
Autodesk Vault Professional

Autodesk Vault Professionalは、Inventor/AutoCAD連携に優れたオートデスクの老舗PDMシステムです。
ECO(Engineering Change Order:設計変更指示)管理を標準装備しており、設計変更のワークフロー管理が特に充実しています。
Inventor、AutoCAD、Revit、3ds Maxなどオートデスク製品全般との統合が優秀で、さまざまなシステムが混在している環境でもまとめて管理しやすい設計となっています。
BIMデータとCADデータを同じプラットフォームで管理できるため、建築設計から機械設計まで幅広い業務に対応できるでしょう。
マルチサイト同期機能によって、本社と海外拠点間でのリアルタイムデータ共有を実現。時差を考慮した自動同期スケジュールによって、24時間体制での設計業務をサポートしてくれます。
また、ERP連携コネクタでは、SAPやOracleなどの基幹システムとBOM情報を自動で同期し、設計と製造の情報一貫性を保持できるようになっています。
Vault Data APIの提供によって、カスタマイズや外部システム統合も柔軟に対応。長年の実績によって蓄積されたノウハウと、豊富なカスタマイズ事例に裏付けられたサポートも期待できるでしょう。
| 項目 | 内容 |
| 最大の特徴 | Inventor/AutoCAD連携・ECO管理を標準装備している |
| おすすめ企業 | AutoCAD/Inventor資産が多い設計部 |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ |
| 公式サイト | https://www.autodesk.com/jp/products/vault/overview |
中小製造向けコスパ重視の図面管理システム
中小製造業では、大企業向けの高機能なシステムよりも、必要な機能に絞った使いやすく低コストなシステムが好ましいはずです。
ここからは、属人化の解消とコスト削減を両立させやすい以下2つのシステムを紹介していきます。
- 図面バンク
- ズメーン
図面バンク

図面バンクは、株式会社New Innovationsが開発したクラウド型図面管理システム。同社は自社で工場を運営し、AIカフェロボット「root C」を製造するメーカーでもあるため、現場のリアルなニーズを反映したシステム設計が強みとなっています。
AI形状検索が最大の特徴で、手書きスケッチからでも類似図面を検索できるように。従来は「あの部品の図面、どこだろう…。」と探し回っていた時間を劇的に短縮できるはずです。
また、図面をアップロードするだけでAIが自動で図番や図面名を読み取り、手入力の手間を大幅に削減してくれます。
加えて、3Dプレビュー機能によって、CADソフトがなくても立体的な形状確認ができるのも魅力。検査証明書や材料証明書まで図面に紐付けて管理でき、品質管理業務も効率化できるでしょう。
実際の導入企業では年540時間の工数削減実績があるなど、効果を定量的に把握しておけるのも嬉しいポイントです。
料金体系は非常にシンプルで、ユーザー数や図面保管数に関係なく月額定額制となっています。
なおお試しプランである「3ヶ月検証パック」では3ヶ月10万円(税別)で全機能を試用でき、リスクを最小限に抑えて導入効果を確認できるはずです。こちらの検証パックは初期費用がかからず、比較的中小企業でも導入しやすい価格設定と言えるでしょう。
| 項目 | 内容 |
| 最大の特徴 | AI形状検索で類似図面を抽出できる |
| おすすめ企業 | 見積りと工数を短縮したい中小加工業 |
| 初期費用 | 0円 |
| 月額費用 | 48,000円(3ヶ月検証パックの場合は、3ヶ月10万円) |
| 公式サイト | https://zumen-bank.com/ |
ズメーン

ズメーンは、株式会社FactBaseが提供する図面管理システムで、図面を基点とした関連書類の一元管理に特化しています。
見積書、工程指示書、検査成績書、加工条件、不具合履歴など、図面に関連するあらゆる情報を紐付け管理できます。「図面さえ見ればわかる」という理想的な情報管理を実現してくれるでしょう。
多言語UIに対応しており、英語・タイ語・ベトナム語での表示ができるのも特徴。海外拠点や外国人技能実習生が多い工場でも活用できるはずです。
OCR機能によって図番の自動読み取りもでき、手書き図面やFAX図面もデジタル化して管理できるようになっています。
最新のChatGPT-4oを搭載し、図面に書かれた文字をAIが「読取・判別・登録」まで自動実行してくれます。オペレーターが手動で行っていた図番や製品名の入力作業を完全自動化し、さらなる業務効率化につながるでしょう。
拠点ベースの月額制料金体系によって、イニシャルコストを抑えた導入ができるのも嬉しいポイント。従業員5〜40名の中小企業での導入実績が豊富で、属人化解消と業務標準化に大きな効果を発揮しています。
| 項目 | 内容 |
| 最大の特徴 | 図面を基点に帳票・加工条件を一元管理できる |
| おすすめ企業 | 従業員5〜40名の町工場で属人化を解消したい場合 |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ |
| 公式サイト | https://lp.zume-n.com/ |
ISO・電帳法に厳格な図面管理システム
コンプライアンス要求が厳しい企業では、ISO認証や電子帳簿保存法への対応が図面管理システム選定の重要な要件となることでしょう。
そういった要求にも対応した以下2つのシステムは、規制の厳しい業界でも安心して導入できるようになっています。
- FullWEB
- 楽々Document Plus
FullWEB

FullWEBは、株式会社コネクテッドが開発した文書・図面管理システムで、創業から20年間で500社を超える導入実績を持つ信頼性の高いシステムです。
特に電機・機械・自動車業界の大手企業での導入が多く、厳格な品質管理要求にも対応しています。
ISOに準拠した管理体制が最大の特徴で、文書管理、図面管理、BOM管理をまとめて管理することでISO9001やISO14001の要求事項を満たす運用を実現可能です。
また、多言語UIによって、中国語・英語での表示ができるのも魅力。海外工場でのISO認証取得時にも同じシステムで統一的な管理ができるため、グローバル展開企業にとって大きなメリットとなるでしょう。
なお、バージョンアップも無償提供されるため、法改正や規格変更にも継続的に対応できるはずです。長期利用を前提とした設計によって、10年、20年という長期間での安定運用を実現してくれるでしょう。
| 項目 | 内容 |
| 最大の特徴 | 図面・BOM・文書を一元管理しISOに準拠している |
| おすすめ企業 | 多拠点展開でPLMも視野に入れる企業 |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ |
| 公式サイト | https://www.connected.co.jp/?page_id=112 |
楽々Document Plus

楽々Document Plusは、住友電工情報システムが開発した文書管理・情報共有システムで、JIIMA(公益社団法人日本文書情報マネジメント協会)認証を取得しています。
検索要件、保存要件、真正性確保要件といった電帳法の全要件に対応しており、あらゆるをすべて満たしているのが最大の特徴です。
タイムスタンプ機能で文書の改ざんを技術的に防止し、訂正・削除の履歴も完全に記録してくれます。
ワークフロー機能では電子承認にも対応し、脱ハンコの推進にも効果的。承認履歴は改ざん不可能な形で保存され、監査対応も万全となっています。
クラウド版の「楽々Document Plus Cloud」も提供されており、初期投資を抑えた導入ができるように。月額90,000円から利用でき、100ユーザー以上の大規模展開にも対応しています。
| 項目 | 内容 |
| 最大の特徴 | JIIMA認証で電帳法対応を完結できる |
| おすすめ企業 | 図面と契約書を同時に法対応したい企業 |
| 初期費用 | 要問い合わせ |
| 月額費用 | 要問い合わせ |
| 公式サイト | https://www.sei-info.co.jp/document-plus/ |
図面管理システムの選び方
図面管理システムの選定は、単に機能の豊富さだけで決めるべきではありません。自社の業務環境やニーズから総合的に精査したうえで、最適なバランスとなるシステムを見つけることが重要となるでしょう。
以下の5つの観点から、自社に最適なシステムを見極めていきます。
監査が厳しいなら証跡ログを出力できるものを
ISO認証取得企業や上場企業では、内部統制の観点から詳細な操作履歴の記録と出力が必要になります。
特に品質管理が重視される製造業では、「誰が」「いつ」「何を」変更したかの追跡可能性が監査の重要なポイントとなるでしょう。
楽々Document PlusやFullWEBのような証跡管理に特化したシステムでは、ファイルアクセス、ダウンロード、印刷、変更履歴をすべて記録し、CSV形式での出力もできるようになっています。
これらのログは改ざん不可能な形で保存され、監査時の証拠資料として活用できるはずです。
また、承認ワークフローの履歴も重要な監査ポイント。電子署名やタイムスタンプ機能によって、紙ベースの承認と同等以上の証明力を持つ電子承認を実現できるでしょう。
3D BIM活用を進めるなら大容量モデルを表示できるものを
建設業界でのBIM普及や製造業での3D設計の一般化によって、従来の2D図面だけでなく大容量3Dモデルの管理需要が急拡大しています。
3Dモデルファイルは数百MB〜数GBになることも珍しくなく、一般的な文書管理システムでは対応が困難となってしまいます。
Autodesk BIM 360 DocsやSOLIDWORKS PDM Professionalのような3D特化システムでは、大容量モデルでも高速表示ができるようになっています。
クラウド上での3Dビューワ機能によって、専用CADソフトがインストールされていない端末からでも、3Dモデルの確認や干渉チェックが行えるはずです。
特にBIMワークフローでは、建築、構造、設備の各モデルを統合した際のファイルサイズが膨大になりがち。自動干渉チェック機能や複数モデルの重ね合わせ表示など、BIM特有の機能要件も考慮する必要があるでしょう。
海外拠点と作業するなら同期が得意なシステムを
グローバル展開企業では、時差を考慮したリアルタイム同期機能が不可欠。
日本で設計した図面を海外工場で製造する場合、設計変更を即座に反映できるか、版管理を統一できるかといったポイントが品質管理の生命線となるでしょう。
多言語のUIに対応しているかどうかも重要な選定ポイント。
例えばFullWEBやTerioCloudといったシステムは、現地スタッフでも母国語で操作できるようになっています。
紙図面が多いならOCRでデジタル化できるものを
製造業の多くが抱える課題が、過去数十年分の紙図面の存在です。こういった大量の図面をOCR(光学文字認識)機能で一気にデジタル化できるかどうかも大切なポイントです。
CADDi DrawerやTomoraku DMSのAI-OCR機能では、手書き文字も含めた高精度な文字認識ができるようになっています。
特に手書きで追記された現場ノウハウの記録は、ベテラン技術者の暗黙知を形式知化する貴重な情報源となるはずです。
スキャンした図面の品質に応じた認識精度の調整機能や、認識結果の手動修正機能も重要。一度デジタル化すれば、類似図面検索やキーワード検索の対象となり、過去の設計資産の活用度が格段に向上するでしょう。
ニーズに合うものがなければ独自開発する
既存のパッケージシステムでは要件を満たせない場合、独自システムの開発も選択肢となります。
特に特殊な業界や独特な業務フローを持つ企業では、カスタム開発が最適解となることもあるでしょう。
なお、この記事を公開しているBPS株式会社では、システムの受託開発を行っています。
開業時の2007年から、「家庭教師のトライ」で知られるトライグループ様やサイバーエージェント様などの大手企業から、慶應義塾大学様や東京大学様などの教育機関まで幅広くご支援させていただきました。
70以上の自治体で導入されている「ビヨンド入退くん」や多くの教育期間や教材会社に利用されている「超教科書」などの自社プロダクトも多く展開しております。
「既存のシステムとフルに連携したい」「既存のシステムではニーズに対応しきれない」といったケースにはぜひご相談ください。

図面管理システムの料金目安
図面管理システムの導入を検討する際、料金体系の理解は重要な判断材料となります。
システムの規模や機能によって大きく異なりますが、一般的な相場を把握しておくことで、適正な予算計画と交渉ができるようになるでしょう。
月額1〜3万円が目安
中小企業向けのクラウド型システムでは、月額1万円台から利用できるようになっています。図面バンクの月額26,000円やズメーンのように、ユーザー数無制限で利用できるシステムも存在します。
なおオンプレミス型では月額料金の概念がなく、初期購入費用と年間保守費用の組み合わせとなっています。
SOLIDWORKS PDM Professionalのように初期費用約50万円、年間保守費10〜20%というパターンも存在するため料金については入念に比較しましょう。
初期費用は要見積もり
初期費用は導入規模と要件によって大きく変動するため、多くのベンダーが個別見積もり対応としています。
システムのライセンス費用に加え、データ移行やサポートにかかる料金が含まれるためです。
小規模導入では数十万円から、大規模導入では数百万円〜数千万円の幅があります。
図面バンクのように初期費用0円をうたうシステムもある一方、企業向け高機能システムでは相応の初期投資が必要となるでしょう。
なお、レガシーシステムからの移行では、データクレンジングやフォーマット変換に予想以上の工数がかかることを心得ておきましょう。
図面管理システムごとに確認しておきたいこと
カタログスペックだけでは見えない実際の使用感や性能を確認したうえで、導入後の想定外トラブルは未然に防いでいきたいものです。
以下の3点は必ず確認しておきましょう。
既存の代表的な図面で動作するか
自社で実際に使用している図面ファイルでの動作確認は必須となるでしょう。
CADソフトのバージョンや独自仕様によって、カタログ上は対応していても実際には表示できないケースも考えられます。特に古いCADファイルや特殊フォーマットでは注意が必要です。
3D CADファイルでは、アセンブリの構成や部品点数によって表示性能が大きく変わってきます。自社の代表的な製品の3Dモデルで、実際の表示速度や操作感を確認しておきましょう。
現状の図面を漏れなく移行できるか
既存図面の全データを新システムに移行できるかどうかも大切。
ファイル形式の対応だけでなく、フォルダ構造やファイル名ルール、メタデータの引き継ぎ可能性も詳細に検証しておきましょう。
特に数万〜数十万ファイルの移行には相当な時間を要するため、業務停止期間の最小化も考慮する必要があるでしょう。
移行時のデータ損失リスクも慎重に評価しておきたいところ。特に重要な設計資産については、移行前後での完全性確認手順を事前に定めておくことが安全です。
既存システムとの連携できるか
ERPシステムや生産管理システムとの連携ができるかどうかも、導入効果を大きく左右します。
図面情報と製造情報の自動同期によって、手入力作業の削減と情報の一貫性確保が期待できるはずです。
CADシステムとの連携では、設計変更の自動反映や版管理の同期が重要な機能となるでしょう。
特にSOLIDWORKSやAutoCADなど、主力CADとの統合度合いは詳細に確認しておきたいポイントです。
44円/1人〜でできる稼働管理なら「ビヨンド日報くん」
図面管理システムの導入と併せて検討したいのが、設計・製造現場の稼働管理システムです。
どの図面にどれだけの工数をかけたか、類似案件の作業時間はどの程度だったかを正確に把握することで、より精度の高い見積もりと効率的なプロジェクト管理ができるようになるでしょう。
「ビヨンド日報くん」は、月額44円/人という業界最安レベルの料金で、継続率95%を誇る日報管理システムです。
初期費用0円で、IT導入補助金の対象にもなっているため、導入コストを大幅に抑えられるでしょう。
また、プルダウン選択式で日報を入力していけるので、現場スタッフでも迷わず操作できる設計です。図面番号やプロジェクト名を登録しておけば、いちいち入力に時間をかけることなく作業記録を残せます。
勤怠管理システム「ビヨンド入退くん」と連携することで、労働時間と作業時間の両方を管理でき、より正確な原価計算もできるようになります。
図面管理システムよりもハードルの低い業務効率化方法として、ぜひ検討してみてください。
\手放せなくなる日報ツール/
yama13
慶應義塾大学卒。2020年より中小企業の経理業務に従事。現在は経理と並行してマーケティング領域も担当し、数字に基づく経営状況の分析を得意とする。実務視点と戦略的な思考を活かし、現場に即した改善提案を行っている。




